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アタリ メジャーハボックを起動

今回はアタリのメジャーハボックをセッティング、自宅でプレイ可能に持ってきます。このゲームは
以前UPした”アタリ スターウォーズをプレイ”のスターウォーズ基板と同じ系統のもの(ベクター
スキャンタイプ)です。発売当時日本では殆ど知られていなかったゲームだと思います。主催者が
メジャーハボックの名前を知ったのは、THEナムコブックと言う本。ファミコンソフトの”カイの冒険”
の記事で開発者の遠藤雅伸氏がメジャーハボックの移植作を作っていてキャラをドルアーガの塔
シリーズに入れ替えた、と書かれていました。その様に書かれていても、メジャーハボックの事を
まるで知らないので「ああそう」としか思わないのですが、逆にそれで名前を覚えてしまいました。
余談ですが、このTHEナムコブックと言う本、サイズはちっさい(A5)クセに価格は2500円と高い。
しかも内容はファミコンソフト等の取り説に使用されたイラスト中心。それで「まあ買うほどのモン
でも無いだろ」と思っていたのです。しかし・・・。本屋に行くたびに毎回立ち読み。その内「もしかし
て買っても後悔しないのでは?」と思い始め、ついに買っちまったと言うもの。それで買った後も
しょっちゅうページを開いていましたから、やっぱり買って良かったです。




さてメジャーハボックですが古い上に人気がある為かあまり出回らない基板です。そんな中、動作
未確認の品ですが入手のチャンスが巡ってきました。「これは中々ないで」とコーフンした主催者は
当時起動出来る環境も無いのに入手してしまいました。下の写真がメジャーハボックの基板です。
色が茶色いので一瞬「ベーク基板か?」と思いますが、実際はガラスエポキシです。高価なゲーム
基板の、それも主基板がベークライトとは普通はありえませんませんからね。色が茶色いのは、基
板の厚みの部分に銅箔が入った、いわゆる多層基板の為でした。この辺りはスターウォーズから
比べると進化しています。あとスターウォーズの時もそうでしたが、こちらも主基板から垂直にセット
したサブ基板があります。スターウォーズのはただのフィルター基板だったので基板にはコンデン
サが入っているだけでしたが、こちらは回路が組まれております。




基板は動作未確認品ですが、状態はかなり良く「これはひょっとして普通に立ち上がるかも!」と
言う期待が出てきます。それで今回基板を出してきて見てみると、なんか部品が取れています。
取れているのはクリスタル。うーむ元々取れかけていたところに応力が掛かって取れたっぽい。
取れたクリスタルはとりあえず同じ発振周波数の物を注文しました。しかし元のも取れただけなら
繋げば使えるはずです。そこで今度は再び折れない様にクリスタル自身を寝かした状態でセット
して、両面テープで固定します。接続はリード線のひげの一本の先を輪にしてクリスタルの足に
接続、それを基板に繋げます。これで発振しない様でしたら発注した新品に取り替えます。基本
的にオリジナルを尊重したいですからね。それで取り付け時に、このクリスタルは回路上はどの
位置だ?と思い図面で確認して見たのですが、同じ周波数の物がありません。手持ちの図面で
は10Mhzになっていました。ちなみにCPU用クロックです。メジャーハボックにはもう一つベクター
ジェネレーター用のクリスタルがあるのですが、こちらも確認したところ図面では12.096Mhzなの
が実物は8Mhz。CPU用は若干?ゲームがスローになるのかな。ベクター用は良く分からんが。




下の写真は上で紹介した回路が組まれた接続基板。どうやら画像補正の基板らしいのですが、この
基板を使った場合の配線が不明でした。メジャーハボックの配線図に掲載されているのは、ゲーム基
板からジカに接続する場合の物のみで、この基板の部分はありませんでした。「図面が無いと言う事
は、接続は同じなのでは?」と一瞬思いましたが、もし違っていて基板が壊れたら困りますから、基板
の起動チェックはこちらの基板は無しで行う事にします。

※なお、後でこの基板の端を良く見たら、SPACE DUEL/M.H.と記載があるのを発見しました。スペース
デュエルはアタリの別のゲームです。それでスペースデュデルの接続を確認して、こちらの出力と比べ
て見たら、まさにこの基板の接続そのものでした。スペースデュエルの筐体にメジャーハボックの基板
をセットする為の基板だった様です。別のゲームからメジャーハボックに改造するキットは、他にもテン
ペストと言うゲームの筐体に入れるものなど何機種かあった様です。これはそこまで需要があったと言
う事なのでしょうか。それともベクタースキャンゲームがほぼ末期に差し掛かっていたので、今ある筐体
の有効利用の為のサービスだったのでしょうか。




■ ハーネスの製作

下の図がメジャーハボック基板のピン配列と変換基板(コンバージョンボード)のピン配列です。オリジ
ナルの図面はハーネスの製作には分かり辛いので、面倒でもコネクタのピン配置図を起こしてから作
業に掛かります。間違いも防げるし、結果的に作業も早くなり一石二鳥です。メジャーハボックとスペー
スデュエルのパネル配線で違う点と言えば、LED照光付きのスタートスイッチ。これはメジャーハボック
の専用筐体には無いので、どう言う配線か気になったのですがスタートスイッチは単にファイアボタンに
接続、LEDはローラー照明出力(オリジナルのメジャーハボックはローラーコントローラーを使用します)
から抵抗をかませてスタート/セレクトボタンのLEDに繋がっているだけでした。




早速ハーネスの製作に入ります。まずは電源部分と映像部分のみの接続で製作、起動確認をする
事にします。電源ボックスはスターウォーズの時作ったやつがそのまま使用出来ます。で、コネクタ
のパーツを準備しますが・・・。電源等を接続する44ピンはまあいいとして、映像の方が24ピンエッジ
コネクタ使用になっています。24ピンの手持ちはありませんし、入手も今となっては難しそう。なので
とりあえずスターウォーズで使った30ピンタイプの在庫がまだあるので、そちらで代用します。




■ 基板の立ち上げ

ハーネス製作はスターウォーズの時はえらく面倒だった印象があるのですが、こちらはすぐに終了。
電源接続がスターウォーズに比べて少ないので、その分ラクでした。それでゲーム基板を立ち上げ
て見たのですが・・・。起動しません。元々動作未確認品の上、今回出してみたらクリスタルが折れて
いたからなぁ。そこで他にもダメージがあるかと思い、基板の外観を目を皿の様にしてチェックします
が、特に目に付く様な箇所はありません。この基板は古い割にはホコリ等の汚れも殆ど無く、目視で
のチェックはやり易かったのですが、それでも引っかかる様な箇所は発見出来ませんでした。




仕方が無いので、またオシロを引っ張り出してきて見てみます。スターウォーズの時は10.3Vが接続
されていなくて立ち上がりませんでした。今回もまずその部分から見てみます。まず10.3Vの接続は
OKでパワーONリセットもOKだった。この時点でスターウォーズとは異なります。もう少しリセット周り
を見てみると、ウォッチドッグがHi/Loを繰り返しています。この部分はHiのままでなくてはなりませ
ん。ウォッチドッグとは下の写真左の74S74で、写真中がその信号です。Hi/Loを繰り返しています。
リセットが断続的に入っているのですから、これでは立ち上がりません。それで原因究明の為、信号
を追うとLS393から来ています。LS393にはクロックとクリアの入力があるのですが、クロックは入力
されているし、クリアはLoです。LS393のクリアはHiで有効なのでパルスが出力されているのは正常
です。要はパルスを止めたい訳なので、更にその先をたどるとLS00。これは2入力のNANDですから
どちらか片方がLoとなれば出力はHiとなり、パルスは止まります。そこで2入力の内の片方、WDCLR
をたどるとLS138に入っていました。これの出力端子は8つあるのですが、全部の端子がHiでした。
これはLS138のイネーブル端子である、5番ピンがHiの為です(下の写真右が測定中のところ)。イネ
ーブルがHiと言う事は、この場合LS138は働いていないと言う事です。そこで更に信号をたどると、5番
ピンへはLS139の7番から来ています。7番からの出力は同じLS139の2番と3番への入力で決まりま
すが、この部分はLoのまま。この先をたどるとLS244ですが、これも同じ。その先はもうCPUです。
うーむ・・・これはぐるぐる回りのドツボループか?と一瞬思いましたが、物は試しにCPUを交換して
みます。メジャーハボックには同じCPUがもう一つ付いているので、とりあえず入れ替えて様子を見る
のです。結果は・・・。今まで出ていなかったCPUからの信号が出ている!と言ってもゲームは立ち上
がらないのですが。




立ち上がらないのは、やはり片方のCPUがダメな為です。そこでどっかに同じCPUが無いか探します。
メジャーハボックのCPUは6502です。う〜ん・・・手持ちの基板を色々当たりますが、6502はありません。
Z80ばっか。別のコーナー”PET2001コンピューター”で使われているのが確か6502だった様な気がする。
最悪そこから拝借するとして、まずはゲーム基板から探していると、ありました!エキシディのサーカス
です。これのCPUが6502でした。そこでそれをはめると・・・。ヒャッハー!立ち上がった。ちなみにメジャー
ハボックのCPUをサーカスにはめると、あっちはバグッた画面に。イヤハヤCPUが死んでいたとは。こう
言う事もあるんだなぁ。余談ですが、ここのところ入手した基板や装置がことごとく動かんと言う事例が
連続で4件続いています。自分の配線ミスやら、本当にパーツの不具合やらが半々です。修理などと言
う気の重い事は本当にしたく無いので、なんとか断ち切りたいものです。




■ 音声アンプの接続

画像が出ましたので次は音声です。音声は以前UPしたスターウォーズと同じでライン出力が出ていま
す。だた、スターウォーズは普通のライン出力(ステレオ)なのですが、メジャーハボックでは2ch使って
モノラルです。これは基板からの出力がBTL出力になっている為で、BTLとはステレオアンプをモノラル
として使ってよりパワーを出そうと言う方式。この場合はスピーカーのGNDに繋がる側も駆動します。
つまりスピーカーの両端にアンプ出力が繋がる訳です。ステレオアンプなのにモノラルになるのはこの
為です。これは特に珍しい訳では無く、一般的なJAMMAのゲーム基板のスピーカー出力は殆どの物
がBTLになっています。さてメジャーハボック基板のアンプ接続ですが、音声入力は通常通りアンプの
L、Rに接続すればOKです。ただスピーカーはアンプ出力のGNDでない方をスピーカーの両端に繋ぎ
ます。これを通常のステレオ配線のスピーカーに繋ぐと酷い音割れになります。下の写真が現在の配
線。スピーカーはケースも無しの仮状態。主催者が使っているアンプは過去にキットで組んだ物ですが
Hi域Lo域それぞれにトーンコントロールが付いています。当初はゲーム基板の合成音ではトーンコン
トロールしても大して効果が無いのでは?と思いましたが、実際はメチャ変化があって興味深いです。




■ 基板の収納ケージの製作

メジャーハボックの基板は一枚物ですが、サイズが大きめなのとL字型にサブ基板が付くので、ヘタ
に扱うと基板にいらんダメージを与えそうです。プレイする時はもちろん、収納時も注意しないと知ら
ん間にたわんでいたとかありそう。そこでこの基板はケージを作って扱いやすくします。本当はサブ基
板もL字型では無く、主基板と向きを揃えて畳んでセットするのがコンパクトで扱いも良くなっていいの
ですが、その為には向きを揃える為の中継コネクタを作らなくてはなりませんし、そのコネクタも近頃
は入手難です。それにサブ基板を使うとどの様な変化があるのかまだ確認していないので、使うか使
わないかは未定です。なのでL字型のままサブ基板の取り付け取り外しがラクに出来るケージを考え
ます。それで作ったのが下の写真。基板は一枚物なので枠も片側だけのシンプルな物です。でもこれ
でプチプチを巻いてポイッと収納が出来ます。




■ コントローラーについて

メジャーハボックはセンサーとボタン2つで操作します。主催者の基板にはスペースデュエル筐体に
取り付ける為のコンバージョン基板が付いていますが、この場合はパドルコントローラーでの操作
になります。使うパドルは同じアタリのブラステロイドと言うゲームのパドルによく似た物なのですが
実際どの様な物なのかは不明です。ただテンペストからメジャーハボックに改造する場合はテンペ
ストのパドルをそのまま使用する様ですし、コンバージョン基板にセンサー信号を加工する部分は
無くスルーとなっています。なのでブラステロイドのパドルは恐らくテンペストパドルにカバーが付い
た程度の物ではと思われます。幸い主催者はテンペストパドルを持っています。ちなみに他のゲー
ムからの変更で無い、メジャーハボック専用筐体版ではパドルでは無くローラーでの操作になって
います。ローラーと言えば・・・。そう、サイクルマー坊です。サイクルマー坊はローラー操作が楽しい
ゲーム。もしサイクルマー坊にコンバージョン仕様があったとして、そっちはパドル操作だとしたら・・。
やはりローラーがいい!まあ主催者の場合は単により個性的な操作系に惹かれると言うのがある
のですが。なのでメジャーハボックもぜひローラーでプレイしたいところ。そこで思うのがパドルとロー
ラーの互換性。テンペストパドルはノブの付いた操作軸にスリット板が直結で、ギアによる加速は無
し。その代わりスリット板が大きく、一回転当たりのパルス数は多くなっています。これは以前UPし
た”バリー・ミッドウェイ トロンを起動”のパドルと同じ構造です。ただし構造が同じと言いましても、
トロンのパドルが一回転128のパルスなのに対し、テンペスト用は72のパルスと、パルス数は大きく
異なるのですが。一方ローラーですが、ローラーのスリット板は図面によると24パルスの様です。こ
こでポイントなのは、テンペストパドルは軸直結ですがローラーは加速していると言う事。大雑把な
予想ですが、ローラーの直径が63.5mm、そしてスリット板の取り付け軸が12.7mmと仮定すると、ロー
ラー一回転当たりのスリット板の回転数は5回ですから、24×5で120パルスになります。微妙に良く
分からん差です。このままローラーに置き換えると、バカッ早くなる計算です。まあパドルとローラー
ではそもそも操作感が異なりますから、実際に操作したらこれでいいのかも知れませんが。もしパド
ルとパルスを合わせる事を考えると、スリット板の取り付け軸の直径は21mmほどになりますから、
これはありえない感じです。それならばいっその事、ローラーの直径を63mmジャスト、スリット板の
取り付け軸の直径を10.5mmにしてカウントを半分に分周すれば速度としては同じになります。
63÷10.5×24÷2で72です。ただアップダウンカウントで分周を組み込むと判定にエラーが出やす
いかも。この辺りは実際やるまで分からん部分です。まあプレイして操作が今一な場合はスリット
板の方をカスタムする手もあります。その様な訳でコントローラーはテンペストパドルと自作ローラー
の両方で動作検証を行う事にします。


■ コンバージョン基板を使ってみる

主催者の基板にはコンバージョン基板が付いていますから、ここでコンバージョン基板の動作確認も
行ってみます。まずはコンバージョン基板用のハーネスを作ります。ハーネスはメジャーハボック基板
ジカの物と共用にする事も可能ですが、変更時には当然メジャーハボック基板からコンバージョン基板
へコネクタの差し替えが必要ですし、コネクタは出力端子が被るのでハーネス途中に切り替えスイッチ
も必要になります。これでは手軽とは言えませんし、コネクタ差し替え時にうっかり切り替えを忘れると
基板を壊しそうです。なのでハーネスは別々に製作、コンバージョンの方はハーネスを挿したままにし
ます。それで製作したハーネスが下の写真。今回両方のハーネスにコインとかコントローラーの配線も
追加で出しています。




まずはウエルズ・ガードナーから映してみます。下の写真左はコンバージョン基板無し。糸巻き歪が
出ています。右はコンバージョン基板有り。見事に修正されています。




次はアンプリフォン。下の写真左はコンバージョン基板無し。こちらは無しで上手く映ります。対する右
はコンバージョン基板有り。左右が膨らんでいます。樽型歪みです。やっぱりこの様になるのですね。




写真はありませんがスターウォーズの画面でもよく見たらウエルズ・ガードナーは糸巻歪みが出ていま
した。歪みと言いましても目立つのは端の方だけですし、そもそも主催者の場合はゲームプレイに夢中
で全然気にならなかったのですが。まあ業務使用ではきちんと修正すると言う事ですね。


■ メジャーハボック基板のバリエーション

主催者は基板をよくとっかえひっかえしますが、メジャーハボック基板の場合はその時によりウエルズ
・ガードナーとアンプリフォンを選んで映したいと思います。その場合、このままコンバージョン基板を
付けたり外したりするだけで本当に問題無いのか、やや気になります。主催者のメジャーハボックはコ
ンバージョン基板付きなのでウエルズ・ガードナー向けなのですが、持っている回路図は専用筐体版
のみ。専用筐体版のモニターはアンプリフォンです。そして上の方に書いた様に回路図と実装部品は
違っている部分があります。つまりコンバージョン基板を外しただけでは本来のアンプリフォン用とは
異なる部分がある訳です。そこでメジャーハボック基板についてもう少し調査&チェックします。

まずメジャーハボックは販売形態により基板の仕様が3つあったらしい。専用筐体用、テンペスト筐体改
造用、スペースデュエル、ブラック・ウィドー、グラヴィター筐体改造用の3種です。専用筐体用以外は
改造キットでの発売なのでコンバージョン基板が付いていました。これは専用筐体のモニターがアンプ
リフォンなのに対し、改造元の筐体にはウエルズ・ガードナーが付いていた為です。スペースデュエル
はコネクタのピン配列が3機種共同じと言う事でしょうか?さすがにそこまでは確認していないのですが。

コンバージョン基板は画像の歪みを修正する基板です。英語では(日本語でも)ピンクッション歪みと呼
ばれる歪みを修正します。なお主催者は糸巻き歪みと表記していますが、これはTVの解説書を見ると
普通に出てくる言い方でした。ピンクッション歪みより直感的だと思います。で、コンバージョン基板です
が、基板上に調整ボリュームが3つ付いています(下の写真左)。X方向の位置、サイズ、リニアリティで
す。これはメジャーハボック基板にも同じ調整ボリュームが付いているのですが、コンバージョン基板を
使う時にはメジャーハボック基板側の回路はパスされます。下の写真右でジャンパー線が走っている
部分です。ジャンパー線は配線変更とかカットをしなくても基板のカードコネクタの端子で回路を選べる
ので、アンプリフォンを使用する時はそれ用のハーネスを繋げばOKです。




メジャーハボック基板のコンバージョン基板との接続部周りを見ていると、Xリニアリティボリュームのす
ぐ後ろに接続されるR40が欠品しているのを発見しました。このパーツの詳細は不明だったのですが、
バリスタの様な気がする。そこでよく似た回路を持つスターウォーズの方で確認すると、やっぱりバリス
タだった。ナゼ無いのかは不明。修理で取ったにしては、あまりにキレイな穴が開いています。ちなみに
Y出力の回路にはバリスタが付いていますし、回路自体XもYも殆ど同じです。この部分はアンプリフォン
を使う際に有効になる部分です。ううむどうしたものか。ちなみにコンバージョン基板の同じ部分にはバ
リスタが付いています。上の写真左のボリュームの間にある緑&黄色の部品です。それでバリスタは欠
品のままアンプリフォンに接続、テストモードにしてX方向のリニアリティ調整ボリュームを動かしたので
すが全く調整出来ません。そこで試しにコンバージョン基板からバリスタを移植して動作させると、普通
に調整出来ました。こうなるとバリスタは必要な気がする。バリスタは一種の抵抗なので、試しに普通の
抵抗器をセットしてみたところ調整は出来ましたが調整範囲が極めて狭い。これだったら無くてもいいや
と言う感じ。上の方のグリッドパターン写真(当然バリスタは無い)を見れば分かりますが、実際にはバリ
スタが無くても問題無い程度に映っていますからね。左右両端がやや広いですが。もし、この部分の修
正をするのならば改めてバリスタを入手するしか無さそう。

で、結局この部分は新たにバリスタを注文、取り付けました。下の写真右がそうです。チップタイプなの
でリードをつけています。本当にこれで改善するのかは実際試すまで分からなかったのですが、結果は
十分調整出る様になりました。※その後他のメジャーハボック基板(コンバージョン版)を目にしたので
すが、R40のバリスタが付いていないのがありました(付いているのもあります)。と言う事は主催者の
基板だけがたまたま欠品とか前の持ち主により部品を取られたとかでは無く、メーカー出荷時よりR40
は無いのが本来の姿?と考えられます。ううむ。コンバージョン基板を使う時には無い方がいいのか?




次はコントローラーの入力部です。上の「コントローラーについて」でローラーとパドルの回転数の差
をどうするか考えましたが、結局この部分はメジャーハボック基板に選択部分がありました。基板の
上に小さいサブボードが乗っていますが、その下にLETAチップと呼ばれるICがあり、そこに抵抗を
繋ぐ事でローラーとパドルの入力パルス差の切り替えが出来ます。LETAは回路図ではカスタム・
コントロール・インターフェイスと書かれています。その9/14番ピンを1kΩの抵抗でプルアップすると
カウントがパドル向けに、半田でGNDに落とすとローラー向けになるとの事。なお、メーカー出荷時点
で対応忘れ?があるらしく、コンバージョンなのに抵抗無しとかもあるとの事です。主催者の基板を
見ると、明らかに後付けの抵抗がありました。下の写真左はサブボードを外したところで、写真中が
その部分の拡大です。その写真中央のICがLETAチップで、その上に赤茶色の抵抗(1kΩ)がありま
すがこれがプルアップ抵抗です。写真右は抵抗の裏側ですが後付けが分かります。なお、この1kΩ
抵抗のすぐ傍には半田でGNDに導通させるショートパターンも見えます。話は変わりますが、今回
LETAチップ周りを見る為にサブボードを外しています。サブボードには大き目のICが4つ載っていま
すが、4つを1チップにまとめて通常のIC一個サイズにしてサブボードを不要にしたタイプも見ました。
機能差があるかどうかは分かりません。恐らく1パッケージ4回路入りの物が無くなったので、在庫品
で間に合わせた?のだと思います。あとメジャーハボック基板で無くコントローラーの方なのですが、
フォトインタラプタのLEDに付いている抵抗がローラーは150Ω(回路図表記)なのに対し、テンペスト
パドルは100Ω。抵抗値は違いますが気にせずそのまま接続する様です。実用上はどっちでも問題
無く操作出来ると思いますが100Ωでは電流が多すぎると思います。




次にクリスタル。これは主催者が一番最初に発見した相違点です。この部分は上にある様に10Mhzが
9.216Mhzに、12.096Mhzが8Mhzになっています。これは以前UPしたベクタースキャンモニターの整備
で書いた事なのですが、ウエルズ・ガードナーは画面に文字列を沢山表示させた時のちらつきがやや
多かった。要は画面にキャラクタを多く描くと表示が追いつかないので、その対策で少し下げたらしい。
で、クリスタルの発振周波数が異なるだけならいいのですが、続くコンデンサも若干容量が変わってい
ます。回路図では39PFなのが現物は100PFが付いています。下の写真でC11がそうです。ちなみに横
にあるC10も100PFですが、こちらは専用筐体版でも100PFでした。クリスタルは2つ付いていますが、
コンデンサは専用筐体版が両方共100PFと39PFの組み合わせなのに対し、主催者の基板では両方共
100PF×2ヶでした。モニターの変更をするたびにクリスタルの切り替え等やってられないですが、コン
デンサも同時に交換なんてもう一つやってられない。まあコンデンサは安定度に関するパーツと思わ
れるので交換しても分かる様な変化は無いと予想。なお、ここで使われているのはディップ・ド・マイカ
と言われるタイプで高信頼品です。




■ センサー入力の動作確認

コントローラーの製作に入りたいところですが、その為にはまずセンサー入力の動作確認をします。今ま
で画面を映してはいますが操作をした事は一度もありません。なのでここで動作を見ておく訳です。動作
確認にはテンペストパドルがありますから、それを使用します。テンペストパドルを繋ぐにはセンサー基板
のコネクタ配線がいりますが、それにはカネコNOVA用コネクタがハウジング、ピンアサイン共そのまま使
えました。で、早速接続してテストモードにしてパドルを動かしたのですが・・・。反応がありません。そこで
とりあえずセンサー出力とGND間の電圧をテスターで測ると、Loは1V付近で問題無いのですが、Hiのレベ
ルが2V前後しか無く、要はHi電圧が低すぎて認識が出来ていないです。赤外線LEDかフォトダイオードの
どちらかが劣化して出力電流が取れない様です。




この対応でまず考えるのは、フォトインタラプタの負荷を軽減してHiとLoのしきい値をはっきりさせる事。
この場合74HC14とかのシュミットトリガインバーターを使うのが手っ取り早い。しかしそれならば過去に
作ったインバーター付きのパドルを繋いでも同じです。そこでトリプルコントローラーを繋いで動作確認
をして見ます。結果は普通に動作。と言うかトリプルコントローラーのパドルで極めて良好な操作感。と
言う事はパドルは別にテンペスト用に拘らんでも、そこら辺にあるアルカノイド用でとりあえずプレイ可能
と言う事か。ただトリプルコントローラーのパドル面はボタンがPUSH1だけしか無いので、このままでの
プレイはきつい。しかし曲がりなりにも操作可能な訳ですから、この際プレイしてみました。PUSH2は裏
の3ボタンパネルまで手を回して操作します。さて、初めてのプレイです。ゲーム内容は、まずミッション
表示画面があるのですが、そこでミニブロック崩しがプレイ出来ます。ナゼブロック崩しなのかは不明。
次にロケットに乗るデモがあり、基地を発進すると敵が出てくるのでシューティングをプレイ!敵は拡大
縮小しながら回転攻撃をしてきます。なんかルージュアンを思い出したぞ。そして敵を全滅させると敵基
地に着陸!これもゲームの一部になっています。そして最後に本題、迷路探索と脱出!!これで一面
クリアです。プレイ環境は下の写真の状態だったのですが、パドルを操作する右手で右側のPUSH1を
押してしまう事がありますし、なによりPUSH2が殆ど操作出来ません。




初プレイした感想は、そんなメチャクチャ面白いワケでは無い?と言うのが正直な感想。しかし迷路での
浮遊感のコツが少し分かると、なんか病みつきに。更に3面に行くとシューティング面で敵が迷路を作って
きた。むむむ・・・何と言う意外な構成。こう言う個性的なのスキ。こうなるとPUSH2(シールド)の使い勝手
を良くして迷路探索面に挑みたいもの。ここはやはりきちんとしたパネルを作らんといかん。その為には
テンペストパドルを使用可能にして、本来の操作感を確認しなければなりません。早速テンペストパドルに
インバーターを噛ませます。テンペストパドル(ローラーも同じ)はHiアクティブです。メジャーハボックの基
板側で3.3kΩの抵抗でプルダウンしています。現状ではまともに感知しなかった訳なので、出力電流を減
らすと言う意味でインバーターICの入力部は少し大きい4.7kΩでプルダウンしてみました。しかしこれでも
まだLoのままでHiになりません。そこで次に10kΩにしたところ良好に反応しました。この部分はフォトイン
タラプタをそっくり交換する手もあるのですが、オリジナルを尊重したいし、結果的に使えましたからこれで
行きます。




さて、それでプレイすると・・・。なんか動作が遅い。最初のミッション表示画面で出来るブロック崩しの
バウスの動きがトリプルコントローラーの半分くらいの速度。トリプルコントローラーだとバウスの操作
感がアルカノイドとほぼ同じでレスポンスが良かったのですが、これは遅い。で、次にシューティング。
これももちろん遅いのですがこちらはそんなに問題ありません。特に不都合無くプレイ出来ます。次の
着陸も当然遅い。しかしトリプルコントローラーではあっけなさすぎたのでこれでいいのかも。最後は
迷路探索。これはこっちの方がいいです。ふわっとしたキャラの動きにマッチしていますし、余裕をも
ってコントロールが出来ます。それで10回ぐらいプレイした後、再度トリプルコントローラーのパドルで
プレイすると、何だかプレイしにくい。天井とかにぶつかりまくり。この面では一度のジャンプで目的地
までマイキャラを誘導するのがキモです。迷路探索ではジャンプボタンを押している間は一定速度で
上に移動しますが、ぶつかるか又は一旦ボタンを放して落下しだすと、再度ボタンを押しても空中では
もう上へは行けません(左右への移動はできます)。なのでパドルの動きとジャンプボタンを放すタイ
ミングがポイントなのです。ハボック先生は左右移動しか出来無い小型のジェットパックを使用、ジャ
ンプは自分の足に拘る冒険野郎だったのだ。

操作感覚が分かったところで具体的な製作を考えます。コントローラーはテンペストパドルかローラー
ですが、テンペストパドルはパネルに付ければすぐに製作出来ますから、ローラーの製作をどうするか
考えます。そこで思うのがテンペストパドルとローラーの出力パルス数の違い。上に書いた様にメジャー
ハボック基板に受けるパルス数の選択があるのですが、もし共通化出来れば選択無しで行けるのでラク
ですし、切り替えスイッチ等の見苦しい配線もせずに済みます。それでまずパドルの信号をローラー側
(高速)に合わせる場合から。この場合はパドルのセンサー出力のパルスを倍にしなければなりません
が、これは結構面倒。まず思い付くのがスリット板のスリット数を倍にする事ですが、作るのがえらい。
一回転144のスリット板を作るなんてかなわん。それ以外の方法では電子的に倍のパルスを発生させる
等が考えられますが・・・むむむ。

では次にパドル側(低速側)に合わせる場合。こちらの場合はパドルはそのまま使えますから、ローラー
出力をどうするかになります。まず考えるのが上にある様にパルスを半分に分周する事。それ以外では
スリット板のスリット数が半分の物を作る事。これはラクだ。共通化するならこれに決定だ。しかしここで
ふと思うのが、低速側と高速側での操作感に本当に全く違いは無いのか?と言う事。高速側の方が分解
能が高い訳ですからね。まあそこまで考えるのなら、上のクリスタルの周波数の方が影響がありそうだ
が・・・。むむむ。

■ ローラーコントローラーの製作

さて、ローラーコントローラーの製作に入ります。出力パルスについては完成してからまた考える事にし
ます。それでまず悩んだのがローラーのパネル取り付けのサイズが分からない事。理由はせっかく手間
をかけてローラーを作るのですから、どうせなら本物に準じたサイズで作りたいもの。しかし本物の取り
付けサイズが分かりません。唯一知る方法としては、レプリカで売られているオーバーレイ(化粧シート)
を入手してそれに合わせる事です。まあ、そうやって作っても外形寸法まで同じになる訳ではありません
が、少なくとも本物との取付けの互換性は得られるはず。それで入手したのが下の写真のオーバーレイ。




取り付けサイズが分かったところで次に構造をどうするかです。オリジナルのローラーは2本のシャフトの上
に円筒形の樹脂が乗った構造の様です。これならシンプルなので割とすぐに製作が出来そう。しかしこの
構造だとローラー重量が2つのシャフトに分散されていて、しかもセンサーが付いているのはその内の片方
だけ。なので操作時の振動によっては回転のカウントミスが起こるかも。対策としては1本のシャフトで回転
を受けて、更にスプリングで密着させるのがベスト。その場合ローラーが自立しないのでローラーの保持も
必要になります。ローラーの保持はローラーの回転軸を支えるしか無いでしょう。う〜む、よく考たら、これ
は過去に作ったサイクルマー坊のローラーと同じパターンだ。ここはひとつ、サイクルマー坊と同様の構造
で新たに作る事にします。

手配はローラー本体のパーツから。これはPP製の筒が売られていたのでこれをゲット。筒なので中心部に
穴があるのですが、ローラーを支えるシャフトが通りますから好都合。PPの筒にはベアリングをセットして
シャフトを通します。そこで思い付きました。オリジナルのローラーは光るので主催者もぜひ光らせたいの
ですが、ローラーの中心にシャフトがあるとローラー下からの照光を遮ってしまいます。それならばローラー
内部にLEDを組み込めばいいのです。ベアリングで回転軸を支えるのなら、ベアリングの内径を大きめの
物にしてシャフトの直径もある程度大きくすればLEDの組込みは可能です。そこで使用するベアリングは
外形38mm、内径25mmの物をチョイス。シャフトはステンレスの丸棒を使います。ステンレスだと加工が大
変なのですが、鉄だとその内サビて面倒な事になりそうですから、あえてステンレスにしました。下の写真
が入手したローラー用PPの筒とローラーシャフト用とセンサー用のステンレス丸棒。




早速PP製の筒を加工します。直径は上にある様に約63oに削ります。それで削った後、ローラー表面に
バフ掛けを行ったのですが、PP材に磨きは有効では無い模様。大してツヤは出ないし、しつこくやると逆
に表面が荒れそうです。なので磨きは早々にやめました。次は両サイドにベアリングが入るだけの掘り込
みを入れます。掘り込み加工は手持ちの刃具で何とか行ったのですが、内側なので加工面が見えず殆ど
カンでの加工。結果はとりあえず上手く行った模様。これは加工が終わってから気付いたのですが、元か
らの穴径が思ったより大きく、ベアリングの外径より2oほど小さいだけだった。つまりベアリングの止めと
しては外周1oで支えているのです。いや〜ギリギリ使い物になった。




さて次はローラー用シャフト。加工はかなりの困難が予想されそう。まずはおおよそのサイズに切断、次に
中心に3oのドリルで貫通穴を開け、徐々に太いドリルで大きな穴に広げて行きます。ステンレスはねちっ
こい上に固いのでドリルは新品を使い、0.2〜0.3mm切削しては引き抜いて切削油を塗布、を貫通するまで
繰り返します。ねちっこいので刃先に切削粉が絡んで熱を持つとドリルが固着してしまいます。するとドリル
は折れるし加工中のパーツももう使えず一から作り直しになってしまいます。材料切断から3oの穴を貫通
させるのに2時間掛かった。下の写真左は3oの貫通穴を更に13oにまで広げたところ。つ、疲れた。しかし
加工はまだまだ続きます。下の写真中では回転止めの切り欠きをシャフト上面の左右に入れています。横
にある鉄のブロックは反対面に切り欠きを入れる為の冶具。これで正確な対面に切り欠きを入れる訳です。




ぷは〜何とか回転止め切り欠きの加工を完了させました。切り欠きの部分だけで4時間はやっていた。次は
ローラーを発光させる部分の加工。発光は一時期LEDを沢山並べ、回転に応じて光が流れる様にするのは
どうだろう?と思い立ち方法を色々考えたのですが、実際ローラーの中にLEDを入れて光らせると、どうも上
手くいかない。内部のLEDを遠ざけなければ発光が綺麗に見えず、かつローラーの端まで光が回らず。しか
しLEDを遠ざけるとLEDを多数実装するのはスペース上困難になるし、光がボケて流れるのがハッキリ見え
なくなる。そこで気分転換に自動で色が変わるマルチ発光ダイオードを内部で光らせたところ、結構いい雰囲
気だったのでもうこれに決定。回路は組まなくていいし、シャフトの加工も簡単ですからね。で、下の写真左が
完成したシャフト。続いてLEDをセット、シャフトをベアリングに嵌めて見たところです。




ムムッ。ベアリングとシャフトの嵌合は嵌りそうで簡単には嵌らん。手では中々なので台の上で当て木をして
ハンマーで叩いたらスコッと入った。早速光らせて見ると、まずまずの光り具合。もう少し光源が後ろの方が
よりキレイに光りそうだが、これが限度なのでヨシとしよう。ついにローラーとローラーシャフトの加工が完了
しました。これが終われば半分は出来た様な物です。




次はローラーシャフトを支えるローラーコントローラーのボディ側面を作ります。素材はこちらもステンレス。
側面にはローラーシャフトとセンサー用シャフトの取り付け穴を開けますが、スプリングで押さえる都合上、
1.5o程度上下運動が可能にします。下の写真左は側面用のステンレス板のカドを曲げて穴開け位置を
マーキングしたところ。マーキングに沿って穴明けを行いますが、この長穴加工はフライスも使いましたが
殆どヤスリによる手加工。写真では良く見えるが、実際はまあまあの仕上がりと言うところ。作った後思った
のですが、この部分は上下に動きますし摩耗とかを考えると、金属より樹脂で受けた方が良かったかも。




ここでボディ側面を繋いで見ます。それでローラーシャフトがスムーズに上下するのを確認したらボディ
側面を繋ぐ天板金具を作ります。下の写真左は仮組したボディ側面に天板を載せて見たところ。続けて
センサーシャフトを支えるホルダーを作ります。ホルダーにはベアリングをセットしますが、今回たまたま
ベアリングにフィットするジュラコンパーツがありましたのでそれを使用、よりスムーズな動きにします。
ホルダーにはシャフトを密着させるスプリング用の穴も開けます。ホルダーの次はセンサーシャフトを作
ります。センサーシャフトには溝を切り、そこにOリングをセットします。ローラーに使ったPP材は摩擦係
数が低そうなので付ける事にしました。下の写真左がメカ部分が完成したローラーコントローラー。




最後にセンサー基板を製作して取り付けます。これでついにローラーコントローラーが完成です。ローラー
の回転はガタ付きも無くスムーズ。ゲーム上での反応もOKです。ただ動きは結構速い。これはメジャーハ
ボック基板のLETAがHiである為です。ローラーなのでLoにすべきなのですが、まずはキチンとしたパネル
に付けないとまともな検証は不可能。なのでパネルを作ってから再度検証を行う事にします。




■ ローラーコントローラーを新たに入手

さて、ローラーコントローラーを作った訳ですが、その後新たにローラーコントローラーを入手しました。
それが下の写真。2つありますが、左にあるのがオリジナルと思われる品で、右のがリプロ品(ラムコン
トロールズ社製)です。




まずオリジナルと思われる方ですが、本体は黒い樹脂、2本のシャフトでローラーを支える構造。これは
正にX方向のみのトラックボールです。ローラーの材質は不明。色は元々透明な樹脂に顔料を加えて
成型した様で、顔料の切れ目?が確認できます。ここで前から気になっていたローラーの直径を測りま
す。すると直径は63.4mmほど。上の方でローラーの直径を63.5oと予想しましたが、大体合っていた事
になります。




ローラーを転がすとゴトゴト振動があります。よく見るとローラー本体の端に凹んだ跡があります。シャフト
に密着したまま長年動かさなかった為、跡が付いたと思われます。これはローラーの両端にそれぞれあり、
更に円周3ヶ所にありますから計6つ付いています。それでこれをどうするかなのですが、もしローラーが
オリジナルだとして、そこに博物館的価値があると考えるのならば現状保存すべきかも。しかし主催者の
場合、古いメカでもラジオでも良好動作するのが最優先。なので速攻手を入れます。旋盤で削って磨きま
くるのです。その結果スムーズな回転に。ただし削った事により直径は少し縮んで63oジャストになりまし
た。まあこれは仕方が無いね。なお削って分かった事なのですが、ローラーの端の方は僅かに縮んで歪
も出ていました。




さて次はラムコントロールズ製です。こちらはフル金属、ずしりと重いです。多くのネジで組み立てられて
おり、ハンドメイド少量生産と言う感じがします。これは金型を作らずに製品化した為なのですが(金型は
非常にコストが掛かる)、その代わり組み立ての手間がもの凄く掛かっています。中でも外装パーツ(下
の写真右)は個々にマシニングセンタによる削り出しを行った後、黒染め仕上げがされています。これは
ゲーム機の外装パーツとしては贅沢なものです。なおこの部分はロットによって形状が異なる様です。




参考までに外装パーツの形状を示しておきます。左からオリジナル(プラスチック成型品)、中がラム
コントロールズ今回の品、右が同タイプの形状が違うバージョンです。




下の写真左は本体シャーシーを並べたところ。写真中と右はセンサー基板。オリジナルの基板はテンペス
トパドルと同じ物でした。一方ラムコントロールズ製はパップコントロールズ製のセンサー基板が付いてい
ました。こちらのセンサー基板にはICが付いています。当初はインバーターICか分周ICと思っていたので
すがオペアンプでした。




次はローラーとシャフトを比べて見ます。オリジナルのローラーは当初63.4o、現在では削ったので63o
ジャスト。一方ラムコントロールズ製は63.6oでした。下の写真左が並べたところですが、直径の0.6oの
違いなどまるで分かりません。茶色っぽい方がラムコントロールズ、黄緑っぽい方がオリジナルです。直
径の差はほぼありませんがローラーの長さは結構違います。オリジナルが52.5oなのに対し、ラムコント
ロールズ製は51oと短めです(下の写真中)。しかしもっと決定的な違いはシャフトの直径。オリジナルは
9.4oですが、ラムコントロールズ製は12.5o。これを上の”コントローラーについて”に照らし合わせて考
えると、ラムコントロールズのは減速比が約5なのでローラー一回転当りのパルスがおよそ120、一方オリ
ジナルは減速比が約6.7なのでパルスはおよそ160。この差は・・・。




ラムコントロールズ製の主な用途は、テンペストパドルからローラーへの換装用と思われるので、減速比を
下げてパルスを減らしたとか?その場合パルス数が72ならパドルと同一と言う事なのですが、現実には120
と大幅に多い。いやいやまてよ。ローラーとパドルでは操作感が異なりますから、パルスは多めが普通なの
かも。そこでオリジナルとのパルス差異を比べて見ると、ラムコントロールズのパルスの差異が120÷72=1.66
なのに対し、オリジナルローラー版は160÷144=1.11なのでやはり合いません。しかしここで”差異が1.11と言
う事は、オリジナルローラーとテンペストパドルでは差異が殆んど無い”と言う事が逆に分かりました。ラムコ
ントロールズの方の差異を何とか合わせられないか無理やり妥協点を探ると、オリジナルローラー版基板の
ベクタージェネレータークリスタルの差異が12.096÷8=1.512なので、これも考慮すると1.11×1.512=1.67と
なってオリジナルローラー版の仕様とほぼ合致する様な気がしますが、ここまで引っ張るのは強引すぎ。

メジャーハボック基板のクリスタルをオリジナル準拠に変更して、LETAの選択部分をGNDに落とし、オリジ
ナルのローラーでプレイする。然る後に基板を全て元に戻し、ラムコントロールズ製でプレイすれば検証は
出来ますが、そこまでする気は無いですわ。これはもう細かい事は考えたらいかん。要は自分がプレイし易
かったらいいんだよな。


■ スペアローラーの製作

さてメジャーハボックのローラーですが、使っている内にローラーのシャフトとの接触面が擦れてくると思わ
れます。これがトラックボールなら360°回るので下のシャフトが擦り減る事があっても、ボールの一部分だ
けが擦れる事はまずありません。しかしメジャーハボックのローラーは常に同一面が擦れるのでその部分
だけが擦れて来る訳です。と言うか、使わなくても上のオリジナルのローラーを見ると傷んでいます。対応
策としては擦り減る前に代替えを用意すればいい訳です。そこでオリジナルとラムコントロールズの交換用
ローラーを作って見ます。

それでまず思うのが結局本物の材質は何だ?と言う事。上の自作ローラーではPP材を使いましたが、それ
を使った理由を申しますと丁度良い具合に半透明の樹脂だった、と言うだけなのです。実際にはもっと表面
硬度が固い材質が使われている様です。それでこの手の用途に使われそうな材質を予想して見ます。そこ
で候補に挙がったのはアクリル、ポリエステル、ポリカーボネイトの3種。これらはどれも透明が可能で強度
も十分。ゲーム機に使う用途ではどれでも問題無いと予想。それでこの3つから選ぶとすると、まずポリエス
テルは基本的に注入型樹脂で固形の成形品では売っていないので今回はパス。次にポリカーボネイトは表
面硬度はアクリルに負けると思われるが、薄手の素材での耐衝撃性は本当に強い。しかし厚手だとアクリル
でも相当強いし、経年変化はアクリルの方が強いと思う。なので今回はアクリルで行く事にします。ちなみに
アクリルは厚手になるとキャストアクリルになり品質がより向上すると言う利点もります。ただ価格も高くなる
のでそこがきついですが。

加工は最初はローラー一個サイズの立方体を切り出し、一つずつローラー状に削る事を考えていたのです
が、もう在りきりの材料をまとめて円筒形に削り出し、後でローラー一個ずつのサイズに切り出した方がラク
な気がしてきた。それでガリガリ削り出したのが下の写真。




おおよその形になったら仕上げに掛かります。ある程度仕上がったらローラーコントローラーにセットして
回転チェックをして見ますが、そこで良く起こるのが回転チェック中に勢いよく回したらローラーが本体から
飛び出して落下、せっかく作ったローラーに傷を入れる事故。これはソロソロ回したり、勢いよく回したりを
何度も繰り返しますからついつい起こしがち。それ以外にも仕上げ中に手が滑ってぶつけてキズが入ると
か。これはいくら注意しても必ずやらかします。その場合また削り直し&磨き直し。旋盤で削り直しをする場
合、まずローラーの左をチャックにセットして右側を削り、その後ローラーの右側をチャックにセットして残り
半分の左側を削ればいい様な気がしますが、実際は上手く行きません。一般的なチャック(三つ爪チャック)
では対象物の左右を持ち替えると、完全な同心円には削れず中央部で僅かに段差が出来てしまうのです。
対策としてはダイヤルゲージでしつこく振れの無い部分を探してセットするか、チャックでのくわえ直しを回
避して一気に端まで削る方法を考えるか、それともコレットチャックを使うか等になります。ともあれ、何とか
出来たのが下の写真。




回転は極めてスムーズ。ここでこちらもマルチ発光ダイオードで照光して見ます。うむ、中々いい感じだ。




■ オリジナルタイプローラーの製作

交換用ローラーが出来ましたが、ここまですればオリジナルと同じ構造のローラーを作るって言うのはどうだ?
と思い立ちました。上の方で「割とすぐに制作が出来そう」とか書いているし。早速製作開始。コントローラーの
ケース本体はステンレスを使用。厚さは1.5o。それをコの字型に曲げます。サイズはギリギリまで小さくします。
その結果、ケース幅は69oになりました(上部の外側に曲げたベロ含まず)。今回は折り曲げ加工でケースを
製作しましたが、実のところワンオフ手作りの板金折り曲げで精度を出すのはかなり難しいです。僅かな折り曲
げ位置のズレから寸法が全体的に狂ってしまうのです。しかし今回は「少々狂ってもローラーシャフトのセット位
置をパネル面基準にすればいいだろう」、との判断で実行しました。そこまでして折り曲げでケースを作ったの
は、とにかくスッキリと仕上げたかったから。それで曲げ加工が完了したのが下の写真左。写真右では実際に
ローラーを置いて位置を確認しています。




次にローラーを支えるシャフトを作ります。シャフトもステンレスを使用。ベアリングとローラーの接触面を削って
仕上げます。ベアリングを支えるホルダーはポリカーボネイトを使用。ホルダーは一つで左右のシャフトをセット
出来る様にして、更に2枚同時に切り出します。これによりシャフト間のピッチを容易に揃える事が出来る訳で
す。シャフト2本の距離自体はオリジナルに合わせます。下の写真右では仮組で様子を見ています。




本組に入ります。ここでケースに被せる上部パネルを作ったのですが(下の写真右で付いているやつ)
これをセットしたところローラーコントローラーをゲーム機のコントロールパネルに取りつけるネジ穴が
ケース本体に干渉する事が発覚。急遽ケースのベロ部分を切り欠いてかわします。あと、ベアリングの
回転部がケース側面に接触して異音が出るので、それをかわすシートを作ってケースとベアリングホル
ダー間に取り付け。次にローラーを中心位置に位置決めする部品を取り付け。その後ローラーをセット
して組み立てたのが下の写真右になります。




次にセンサーを取り付ける腕パーツを作ります。この部分はセンサー基板を支える事が出来れば形状は
何でもいいのですが、ここはひとつオリジナル形式の金具を作って取り付けます。とか言いながらも、製作
は何かスゲー面倒くさい感じがする。しかし折角ここまで作ったのだから取り合えずやってみました。結果
は思ったよりアッサリ出来てラクだった。よかったよかった。後はセンサー基板を作って取り付けます。セン
サー基板はいつも通りユニバーサル基板で作ったのですが、この場合困るのがコネクタ。大型なのでユニ
バーサル基板のピッチに合いませんし、抜き差しの時には結構な力が掛かりますから、いい加減な固定で
はすぐに外れます。そこで基板の裏からハトメラグを使って固定しています。一種のスルーホールですね。
センサー出力回路はオリジナルのままでも良かったのですが、念の為トランジスタによるバッファを付けて
おきました。




ここで動作確認をして見ます。まずローラーの操作感ですが、オリジナル及びラムコントロールズの物に
比べると勢いよくローラーを回した後の慣性による自回転の時間が短いです。これは使ったベアリングに
よると思われます。まあ実際のゲームプレイにはあまり影響無いだろ、たぶん。次にローラー一回転当た
りのパルスの数。チェック法はテストモードを開いてパルスカウント表示で確認します。まず下の写真左は
オリジナル。これはローラー回転途中に2度00からFFまで行き、その後82の位置まで行ったと言う事です。
写真中はラムコントロールズ製。こちらはローラー回転中に一度00からFFに行き、その後DFで一回転で
した。やはりパルス数は少ない。右が今回作ったもの。ローラー一回転中に2度00からFFに行き、その後
68で一回転でした。ピッタリとは行かなかったが、まずまずと言うところ。ここで思うのが、上の方で”オリジ
ナルはローラー一回転当たり約160パルス・・・”と書いている事。実際にゲーム画面で計測した結果は遥か
に多いです。上の計測例で行くと642パルスか。う〜む、もしかしたら予想は違っていたのかも・・・。と不安
になります。そこで実際の減速比を確認して見ます。やり方はローラーを手で回してスリット板の回転数を
確認すると言うもの。結果は1:6.66回ほどで過去の予想とほぼ合致していた。6.66×24≒160です。とな
ると、内部での処理によるものか。642を160で割ると約4なのでLETAで4逓倍していると言う事なのか。
まあ逓倍と言う表現が正しいかどうかは分からないのですが。ラムコントロールズの方の数値も4で割ると
ほぼ合致しました。ちなみにLETAをプルダウンして(本来のローラー仕様にして)計測すると一周の後42
まで行きました。合計322パルス。ふむ、こっちは2逓倍でした。

なおローラーコントローラーは上の写真にある通り2台同時に作ったのですが、スムーズな回転を目指し
て何日もいじくっている内に片方は部品取りに。中でもアクリルのローラーは実験中に傷を入れてしまい、
修正中にまた傷を入れると言う失態をしてしまった。その後キズを完全に修正したら直径がメチャ小さく。
こりゃアカン。片方の本体→廃棄。ローラー→オブジェになってしまいました。




最後にパネル取り付け時に表面に出る化粧パーツを作ります。これは黒いアクリルを加工して製作。
このパーツは両面テープでステンレス板に貼り付けますが、それだけではプレイ中に手が当たって脱
落しそうです。そこでパネル面に出る部分の周りに余白を設け、パネル取り付け時に余白を挟み込ん
で脱落を防ぐ事にしました。その為、取り付け用ネジ穴部分に余白の厚さ分をクリアする為のワッシャ
を取り付ける事にします。




ローラーコントローラーは完成しました。上で”割とすぐに製作が出来そう”と何度か書いたのですが、実
際作ると、そうラクでも無かった。構造は単純なのですがメカ部が全部自作なのと、構造材にステンレスを
使ったのがきつかった。で、その後このローラーをオークションで売ったのですが、購入された方から”慣
性による自回転が短すぎて使いモンにならん!”とのご指摘が。キビシー。慣性による自回転はグリスの
粘度で決まります。なのでグリス粘度の調整は行ったのですが、グリス自体を取り去った訳ではありませ
んでした。グリスはゲル状ですから、時間経過や温度で粘度が変化した(元に戻った)と思われます。これ
はやはりグリスを完全に取り去る必要がありそう。なので改良を申し出ます。で、改良ですが、今使ってい
るベアリングを調整するのでは無くオリジナルローラーと同じベアリングを新たに調達してセットする事に
します。この方が確実ですし納得できるはず。ちなみに最初からそうしなかったのは、当初まるで考えに無
かったから。それで新たに入手したのですが、手で回して見るとそんなに軽い回転ではありません。同じ
メーカー、同じ型番の商品なのですが何か仕様も異ります。オリジナルのは片方のシャフトのサイドシール
の片側が解放された物になっているのと、グリスは全てのベアリングから除去されています。そこで届いた
品のサイドシールを開けたところ、やはりグリスが詰まっています(下の写真参照)。なので次にグリスの
除去をします。グリス除去は洗剤で洗い流した後、パーツクリーナーで洗浄、更に超音波洗浄をかけます。




それで改造したベアリングを単体で回すと・・・。オリジナルと一緒の回り具合。まあ当たり前と言えばアタ
リマエなのですが。なおベアリングのサイドシールの有無ですが、惰性での回転に影響がある様で付ける
と回転時間が幾分短くなります。アタリ社でもそれを見越して片側だけ外して回転の調整をしたのだとする
と深すぎる仕様だなあ。なおベアリングを変更するとシャフトも変更になります。ベアリングのセンター穴径
が異なる為です。それでシャフトを作り直すのならば、この際減速比も変更して速度が速くなる様にします。
早くなると言いましても数%程度になると思われます。それで作り直したのが下の写真左。まあ外観は何
も変わりません。慣性による自回転はオリジナルと同じかやや長くなりました。気になるパルス数は先ほ
どの2周の後68だったのが86に。オリジナルは82だったので、ほぼオリジナルと同等と言えそうです。




■ パネルの製作

さて、今まではローラーコントローラー単体で動作確認を行っていましたが、ここでやっと?パネルの製作
に入ります。作らないかん、とか思いながらずっと延び延びになっていました。パネルの形状は先のオー
バーレイがありますからそれに合わせます。製作は1.6oの鉄板を切り出して曲げ加工を行い、更に前面
開口部に鉄板を溶接します。後方は開口したままです。構造はオリジナルパネルに大体似せてます。
続けて穴開け加工を行い、パネル表面に黒色のカッティングシートを貼ります。塗装では無くカッティング
シート仕上げにしたのは、塗装だと使用している内に剥げて来るのが分かっているから。なおオーバーレ
イは使用しません。1枚しか無いのと見本に置いておきたいからです。下の写真右が製作したパネル。
オーバーレイのみを見て想像したサイズより妙にでかく感じます。




それでプレイして見たところ何だかイイぞ。やはり安定してプレイ出来ます。ローラーの転がり具合いも中々
良いと思います。なので本来の持ち主である落札者の方に早いとこ送り返します。なお主催者はレベル5に
到達するのがやっとだったのですが、このパネルでやったらアッサリレベル6に行けました。なおレベル6は
初プレイだったのでそこで全滅しました。その後落札者の方も初見でレベル8まで行けたとの連絡があり、
結構いいものになったとの事でよかったよかった。じっくり比べた訳では無いのですが、このローラーを触っ
た後、ラムコントロールズのローラーを触ると何かツルツル滑る感じ?がします。今回のローラーは径の細
いシャフトにローラーが深く食い込んでいる様なイメージです。一方ラムコントロールズのはシャフトの上に
ローラーが乗っかているだけに近い感じです。この違いが好結果をもたらしたと思われます。初代自作ロー
ラーではローラーがシャフトに乗っかっているだけ、と言う点を配慮してセンサー用シャフトを一本に、更に
スプリングで押さえる様にしたのですが、この構造なら十分安定していてカウントミス等起こりそうにありま
せん。ここで初代自作ローラーと2代目である当ローラーのどちらを選ぶのかと言われれば、やはり操作感
がオリジナルに近いこちらになります。しかし唯一の品を売ってしまいましたから自分用はありません。実は
主催者、自作一品物を売ってしまい手元には無い、と言うのが結構あります。まあ無ければまた作ればいい
のです。下の写真左で左側にあるのが新たに製作したローラー本体のケース。右側のが前回の残骸(廃棄
品)。シャフトも検討品がいっぱいあります。本体ケースは材料サイズの都合上、3台分取れましたが製作す
るのは一台だけ。余分に作っても需要は無さそうですし、製作の手間を考えると割に合いません。で、下の
写真右が再度作ったローラーコントローラー。2度目だから手順は分かっているし楽勝だろう、と思っていた
のですが、やはりそうラクでも無かった。なお前回と今回で違う点と言えば、今迄アクリル製のローラーは磨
いていましたが、今回は面倒なので削ったままの状態。別にこれでも動作に影響は無い様です。




こうなったらやっぱ自分用のパネルも欲しいぞ。パネルも譲ってしまったので、欲しければ作るしか無い。
気力があるうちにパネルも作ります。なお本来パネルの先端にはノーズパーツ?が付きます。これは前回
のパネルでは作っていません。これは後で木材で作ればいいだろ、と思っていました。しかし丁度使えそう
な鉄板がありましたので、ついでに鉄で作る事に。サイズとか適当です。下の写真右が一応形になったと
ころ。ノーズパーツが銀色ですが、これはサビ止めのジンクを吹き付けた為。パネル表面の仕上げはこち
らもカッティングシートです。で、カッティングシートを貼り付けた後なのですが、ローラー用の大きな角穴が
僅かに小さい事が判明。ローラーを嵌めるとキツキツでカッティングシートの角穴部分にシワが出る。しかし
ここまで作ったら修正はしたくない。ローラーがセット出来ない訳ではありませんから、このまま行きます。




パネルにパーツを付けてハーネスも作って接続します。ボタンはリーフスイッチを使用。しかし主催者の
リーフスイッチの在庫を見ると、スイッチ本体のネジ部分が長いタイプは結構あるのですが、短いタイプ
は殆どありませんでした。長いタイプは木材(或いはMDF材)で出来た、要は分厚いパネル用です。一方
ネジ部分が短いタイプは薄いスチールパネル用です。今回どうしようかと思いましたが、結局長いタイプ
にパイプでスペーサーを作って長さを調整、対応しました。ローラーはキツイながらも何とかセットしまし
た。なお写真を見ると分かりますが、ローラーの照明はまだありません。とりあえずこの時点でゲームを
プレイして見ます。うむ、前回とほぼ同じで上々だ。次に木材でパネル下のケースを作ります。で、こんな
モンすぐに出来るだろ、と思っていたのですがやっぱり苦労しました。まず製作前にパネル下に3cm程度
の木材を敷いてみたのですが、真横から見るとなんかヘン。パネルのノーズパーツの垂直が出ていない
のです。これは本来パネルが傾斜して取り付けられると言う事です。確かにオリジナル筐体写真のパネル
を見ると傾斜が付いています。なので今回のケースも傾斜させますが、これはケースを上から見ると台形
で、横から見ると傾斜。つまり直角の部分が殆んど無い、と言う事になり、カット&トライでケースを作って
いる都合上、傾斜部分までそのたび作り直しと言う事に。それで何とか出来たのが下の写真右。




パネル下ケースはオイルステインで着色、ニスで仕上げます。後は接続コネクタ用金具を作ってパネル
後面にセット、ここにはコイン、テストスイッチ等も付けます。最後にローラー照明が残っていますがこれ
は図面によると10.3Vから取って豆球を点灯させる様になっています。しかし今回LEDなので電源は5Vで
す。この場合ローラーのセンサー基板に5Vが来ているのでそこから取れるのですが、せっかく専用の電
源が来ているのですから有効利用する事にして、10.3VからレギュレーターICで5Vにして繋ぎます。




メジャーハボック用パネルが完成しました。下の写真ではLEDにジカに電源を供給、光らせています。
ローラーが艶消し?なのでこっちの方がキレイに光るかも?と思ったのですが見え方に大差無かった。
実際にゲームを立ち上げて光らせると、やや眩しいです。なおローラー照明はクレジット投入時は点滅
動作になります。今回使ったLEDは最初に赤色で光るのですが、色が変わる前に消灯してまた点灯しま
すので、結果的に赤色のみの点滅になります。これはこれでいい演出かも?と思います。下の写真右で
は試しにオーバーレイを乗せて見ました。やっぱのっぺらぼうよりええのう。と言ってもオーバーレイは
見本用なので使わないのですが。




これでやっとメジャーハボックがまともに遊べるようになりました。あと、上の方で書いた出力パルス数の
選択ですが、専用パネルを作った事により今後テンペストパドルでプレイする事はまず無いでしょうから、
LETAはLoで固定、高速入力一択で行きます。しかし基板入手からこの状態になるまで結構な時間が掛
かりました。当初は基板を見てるだけから、デモを見てるだけ→何とか操作出来るだけ→快適に遊べる、
にやっとなった訳です。快適に遊べるとは言いましても、モニター、基板、コントローラー全てが床置きで
屈んでのプレイなので、この辺りを何とかしたいところではあるのですが。



■







■



※その後ゲームのプレイ中に表示系のバグらしきもの?にぶち当たり、試しにクリスタルをオリジナル
準拠にして見ました。そうしたら・・・。画面が思いっきりちっさくなっています。これは・・・どゆ事?それ
から音楽のテンポが早くなっています。なんか違和感ありまくり。肝心のゲームの方は殆ど変化を感じ
ません。ただブロック崩しのボールの速度はやや早くなった様な?気がします。その様な訳でクリスタル
は速攻で元に戻しました。先のバグとも無関係の様だし。上の方でベクター用クリスタルの発振周波数
を下げたのは表示が追い付かないため、と書きましたが真の理由はモニターのトランジスタを守る為
だったのかも。画面サイズ=トランジスタの発振振幅ですからね。




表示系のバグとは3面の迷路の面でミスをすると、再スタート時に迷路が表示されない、と言うもの。下の
写真はバグを再現したもの。左がミスる前、右が再スタート時。ぶつかった部分だけが緑色で表示され、
それ以外は何も見えません。しかし当たり判定はあるのでゲームになりません。それで再度ぶつかって
やり直すと、今度は表示色数が落ちた迷路が出たりします。




しかしミスしなければ影響は無い訳だろ、と後ろ向きな考えで放置していました。しかしその内に他の
面でも影響が出始めました。実際に表示不良の写真は撮っていないので参考なのですが、下の画像
でヘンになってきました。ゲームを立ち上げるとまずタイトル画面が出ますが、この時点では特に表示
不良は確認できません。しかしゲームタイトルが上に上がり、下から文字列がスクロールしてくると表
示がチラつき始めます。ゲームを開始してミッション表示画面になると、暗くて枠の線が見えません。
ゲームが進んで右の基地探索画面になると、全体がチラついて自機のロケットが時々消えます。




コレはヤバイ。明らかに故障だ。クリスタルは先に変えて変化は無かったので、次にCPUを替えたり
RAM(6116)やVGAチップ(vector generator address controller)を入れ替えたりしますが変化無し。
オシロで波形も見ましたが良く分からん。なので原点に帰り?ドライバーのケツでロジックICをコツコ
ツ叩いてみます。するとどこを叩いても画像が激しく乱れます。なんか凄い不安定な基板だな、と思
いながらレギュレーターIC(7915)を叩くと画像が消えました。どうもこの辺が怪しそう。それで7915の
電圧を測る為にテストリードを当てるとそれだけで画像が消えます。いくらなんでもこりゃヘンだろ、
と思い7915を交換すると表示不良が直りました。それが下の写真中。しかし本当の原因はその隣の
7805でした。下の写真右を見ると7805のヒートシンク部が基板のパターンに触れています。7805を
爪で起こすと改善、ドライバーのケツで振動を与えても画像が乱れなくなりました。こんなん初期不良
やん。頭にきたのでコイツらは後で全部フルモールドタイプに交換してやります。




さてレギュレーターICをフルモールドタイプに交換しました(下の写真左)。それでその後の経過なの
ですが、3面の迷路が消える不具合はあれから発生していません。しかしプレイ中に画像が消える
(全て消えて何も映らなくなる)のは依然発生します。ただ画像が消えてもゲームは続行しています
し、モニター基板のLEDも消灯している事から、モニター側でも信号を受け付けている事が分かりま
す。対策としては、回路図を見てチェックポイントを選び、基板にテープで印をします。そして正常な
状態と画像が消えた状態の信号を比べるのです。画像が消えても電源を入れなおすと正常な状態
に戻るので出来る技です。それで信号を見ていると、どうも怪しい部分が。それでその部分を改めて
見たところ、誤って隣のピンとショートさせてしまい、結果永続的に画像が出なくなってしまいました。
そこでオシロでのチェックポイントを変更、X及びY出力の波形を見てみると普通に出力されています。
なのでもうひと押ししてオシロでゲーム画面を表示させると画像が出ました。と言う事は色信号が出て
いないのか?しかし続けてオシロでゲームをプレイしていると、途中でこちらでも画像がヘンになって
しまいました。とりあえずショートさせて画像が出なくなったICを交換します。対象はLM319とLS00で
す。さて実際の交換ですが、この基板は自動挿入機でICが実装されているのですが、ICの全ピンが
カット&クリンチされるタイプです。これはそれなりの設備を持った工場で作られていると言う事で、
当然基板の精度も機械準拠である必要があります。さすがはアタリ、格が違う。ともあれ、このまま
ICを抜こうとすると基板のパターンを破壊しますから、面倒でも全ての足をまっすぐに矯正してから
抜き取ります。




ICを交換したのが下の写真。ICはLS00が完全にダメでLM319は弱っているかも?と言うところ。で、
交換した結果ですが全ての不具合が発生しなくなり、とりあえず今のところは直っている様なのです
が、これで本当に問題が無くなったのかは不明です。今回の表示系の不具合は1〜2か月前から出
始めていたのですが、もし、レギュレーターICの部分に不具合があったのならば、もっと以前に発生
していても不思議ではありません。これは想像ですが、電源に原因がある可能性も考えられます。
主催者の使用している電源はスイッチング電源の組み合わせなのですが、各電源の出力開始時間
にばらつきがあります。5Vが12V等よりも早く供給を開始すると壊れるICがあるのを主催者はJAMMA
基板で経験しています。その時は12V出力でリレーを駆動して5Vの出力開始を強引に揃えたところIC
の破壊を免れる事が出来ました。ベクター用の電源では、12Vがまず出力を開始、続いて5V、19Vと
出力するので順番が違うのですが、こちらも揃えた方がいいかも知れません。




動作が良くなったのでその後5時間ほど連続運転。それで何度か電源の入り切りをすると、また出ま
した。画面のブラックアウトが。しかし今度は電源を入れなおしても起動しません。今までと違う不具
合だ。参ったなこりゃ。しかし15分ぐらいほっといて再度起動したら今度は立ち上がりました。起動し
たのは結構な事だが、これではダメだ。その日はもう遅かったので作業はやめて次の日に立ち上げ
たところ、また画面がチカチカしています。今回は写真を撮っておきました。上での説明通りなのが
分かります。




ここで今回までの不具合を全て書き出してみます。@画面がチカチカして表示が遅くなる、A面クリア
時の爆発は特に遅くなる、B背景の星が一列に並んでいる時がある、Cベクター用クロック配線を触
ると表示不良の変化が大きい、Dプレイ中に画像が全て消える時がある、このぐらいか。ここで試しに
テストモードにして見たところ、今回はテストモードになりません。画面がブラックアウトしたままです。
ううむこれも初めての症状だ。ここで最近入手したメジャーハボックのオリジナル取説を見てみると、そ
の中にテストモードでのトラブル分析のフローチャートが載っており、しかも今回の症例と同一の記載
があります。それによると1H/JのRAM(6116)の不具合になっています。なので改めて交換して見たの
ですが、やはり何も変わりませんでした。まあとっくの昔に試しているからねぇ。ここでもう少し考えます。
上記以外に気付いた点と言えば、ディップスイッチでマイキャラの人数を3人→5人に替えた頃からヘン
になった、と言うのが思い当たります。今現在ではディップスイッチを操作しても調子が悪いままで何も
変わらないのですが、調子のいい時は必ず3人設定でした。調子が悪くなってくると、5人設定なのに画
面のマイキャラの残数表示が1人だけ、と言うのもありました。それ以外には、何時からなったのかは
分からないのですがハイスコア表示がヘンです。上位3人が全てFFFFFになっています(下の写真左)。
良く分からんが、これは6116では無く横のEEP-ROMの不良では?と言う気がします。しかしEEP-ROM
の手持ちはありません。そこで物は試しにEEP-ROMを引っこ抜いて起動して見ます。すると・・・。無く
ても起動してる。しかもハイスコア表示がまともです(下の写真右)。まあ画面は相変わらずチカチカ
するのですが。




過去にEEP-ROMは6116と場所を間違えて挿した事があるので、その時壊したとか?それから電源で
すが各電圧が同時に基板にかかる起動も何度かやってみましたが、その時はいいのか悪いのか良く
分かりませんでした。しかし後で回路図を見ると、むしろ12Vが先に加わった方がいい様です。パワー
オンリセットが10.3V(主催者は12Vで代用しているが本来は10.3V)である為です。これらが複合的に
合わさってまたヘンになったのかも。先のLS00の件と言い、素人が試行錯誤するとロクな事にならん
典型だねこれは。本来なら修理のプロにお願いしたいところ。しかし日本で可能なのか?実際問い合
わせてもいないのですが。ともあれEEP-ROMを注文しました。

それで届いたEEP-ROMを交換すると一発で立ち上がり、画面はチラつかないしテストモードにも入れ
ました。でもこれで本当に直ったのかと申しますとやはり分からない。動作がヘンになる→とりあえず
は直る、を何度も繰り返していますから、またなるのではないか?と不安になります。ここはまずオリ
ジナルの電源で動作環境を整えてから様子を見るのがいい様な気がしてきました。


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