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アタリ ピーターパックラットをプレイ

今回はアタリのピーターパックラットをプレイ可能に持っていきます。実はこの基板は結構前に
入手したのですが、入手時に一度起動試験をしたまま、それっきりで保管していました。操作系
の配線は完成していませんから、プレイした事は一度もありませんでした。

なぜすぐにプレイ可能に持って行かなかったのかと申しますと、操作系の配線がヘン。具体的に
は基板にレバー入力が無いのです。レバー配線はトラックボールの入力部に繋ぐのですが、信号
はハイアクティブ。これは入力が無い時に基板の端子部は0Vで、ここに5Vが掛かった時に入力
として認識すると言うもの。普通はローアクティブで上記の逆。ゲーム基板でハイアクティブな
んて見た事ありません。しかもこれはレバー入力だけで、他の入力は全てローアクティブです。
これでは一般的なパネルに繋がりません。互換性を持たすのならば、レバー信号をインバーター
で反転してやればいいのですが、実はピーターパックラットの純正レバーは操縦桿型。主催者と
しては他のパネルとの互換性を持たせた上で、操縦桿型レバーでプレイしたい。しかし操縦桿型
レバーの入手はどうする?その様な事を考えている内にほったらかしになってしまいました。下
の図がピーターパックラットの操作系の入力部です。




ピーターパックラットの操作系は操縦桿型と書きましたが、要はボタン付きレバーなのでナムコ
のアサルトやセガのSDIのレバーが使えます。しかしここはなるべくオリジナルの操作感に近い
レバーが欲しい。オリジナルレバーの本体部分は、アタリのリーフスイッチタイプレバーの様で
す。幸い主催者はこのレバーを持っています。なのでレバーの握り玉部分をボタン付きグリップ
にすればオリジナルに近くなります。グリップはアタリのレッドバロンとか、バトルゾーンの物
がよく似た形状です。このグリップを入手して合体させればそっくりになりそう。下の図はバト
ルゾーンのものです。




さて、ピーターパックラットはアタリ システムⅠと言う基板で動いています。以前アタリ 720°
をプレイ
とか、アタリ ペーパーボーイをプレイを紹介しましたが、これらはアタリ システムⅡ
と言う基板です。ピーターパックラットはシステムⅠですから、これの一つ前の基板になります。
で、記事の中で”とにかく基板のサイズがでかい”と書きましたが、システムⅠはどうでしょうか。
結果はクソでかいです。サイズはおよそ44.5㎝×69.2㎝。新聞紙かッ!と言いたくなる大きさ。
今回久々に引っ張り出してきて起動してみました。結果は何も映らんし、音も出ない。は?壊れた
のか??結局ROMやらCPUやらを抜き差ししてる内に立ち上がりました。音声も最初はデモ画面
では出なかったのですが、いじくっている内に出始めました。基板が大きいので電流は食うだろう
と思って電源の出力電圧を高めにしたのですが、この基板は電圧が高くてもリセットが掛かって起
動しませんでした。ただ一度正常に起動すると、それからは安定して起動します。どうやら完全に
目覚めた様で一安心。なお液晶に表示するアップスキャンコンバーターは、中華製が使えました。
下の写真が起動したところです。デカすぎ。




主催者はアタリ システムⅠのソフトはピーターパックラットしか持っていなのですが、システムⅠ
マザーはもう一枚持っています。上の写真のやつは初期型の様で、後から互換性?を持たせる為か
えらい改造が入っています(下の写真左)。これは主催者の基板が特にボロいと言う訳では無く、
画像検索すると出てくる同型の基板には同じ改造が入っている物が多い事から、メーカーで対策さ
れた物と思います。更にこのマザーには、ノイズ対策と電源ラインを兼ねた白い帯状のパーツが多
数走っています。このパーツは以前ゲーム基板を自己修理で紹介した「SNK ジョイフルロードを
修理」でトラブったのと同様のパーツです。これは薄い金属を貼り合わせた構造で、無理な力が加
わると基板との接続部が断裂してしまいます。基板がクソでかいのでその分反りやすく、断裂の可
能性も増えます。一方、同マザーには後期型もあるのですが、後期型は帯状のパーツは無く、ジャ
ンパー線も少なくすっきりしています。なので故障した時の事を考えて後期型の基板も入手してお
いたのです。それが下の写真右。今回こちらも起動してみたのですが一発で起動したので、こちら
の方が安定している様です。




基板も起動したのでいよいよ?レバーをどうするか考えます。オリジナルレバーの入手は難しそう
なので上に書いた通り自作を進めます。まずはアタリのリーフスイッチレバーを用意。グリップは
バトルゾーン用をオークションでゲット。次にこれを組み付けるシャフトですが、シャフトにはボ
タンスイッチの配線を通す貫通穴が必要で、流用出来るパーツもありませんから、1から自作する
しかありません。自作するとなるとシャフトの材質は何にするか考えます。鉄だと加工はラクだが
時間が経つとサビます。ステンレスだとサビる心配はないが加工が大変。迷いましたが、今後の事
を考えてステンレスで行く事に決定。それで下の写真が準備したパーツ。アタリレバーとバトルゾ
ーンのグリップ、Φ16.5×長さ130㎜のステンレス丸棒です。




ステンレス丸棒は、準備したアタリレバーのレバーシャフトから適当に長さを判断して入手。しか
し・・・。ここへきて長さが短かった様な気がする。でも材料はこれしかありませんから、これで
加工を開始します。加工はまず丸棒の中心に貫通穴を開けます。これが非常に大変。ドリルを折ら
ない様に少しずつ注意しながら進めます。穴あけが終わったら、シャフトの外径を削ります。まあ
こちらは先ほどの貫通穴よりはだいぶラク。加工が完了したら早速仮組を行い問題が無いか確認し
ます。結果はうまく組付ける事が出来、動作も問題無い様です。




ではシャフトの長さはどうでしょうか。アカン。30㎜くらい足りない。長さは160㎜のものを探す
べきだったか。どうするワシ。再度作り直すなんてしんどくてやってられないし、材料もありませ
ん。と言う事はこのシャフトを延長するしかありません。下の写真がおおよその位置にグリップを
あてがったところです。シャフトがかろうじてグリップのネジ穴の片側にかかっています。




延長は半端のステンレス丸棒をやや太めの直径に削り溶接、最後に均一に削ります。下の写真左が
最初の状態、写真中が延長パーツの溶接前、写真右が延長と追加加工が完了したところ。溶接時は
溶接の時にかぶる遮光面が故障したり、軸合わせで貫通穴に通した鉄の棒まで溶接されて穴が詰ま
ったりとトラブルが続出しましたが、結果的には綺麗に出来ました。




後はグリップの先に押しボタンスイッチを付けます。ボタンスイッチはアタリ社純正のものがある
のですが、付かなかった。このボタンスイッチには照光機能があるのですが、その端子が邪魔をし
て収まらないのです(下の写真左)。他に使えそうなものを探したところ、オムロン社のスイッチ
ホルダーが出てきました(下の写真右)。こちらは収まりますが、グリップの勘合が出来ません。
アタリ社のは照光用端子を切断すれば付きますし、オムロン社のスイッチもグリップの一部を削れ
ば使えます。




アタリ社のスイッチの改造はしたくないし、グリップの改造もしたくない。どちらにしろ押しボタ
ン部分のベゼルを何とかする必要がありますし、オムロン社のはホルダーだけなので、ボタン頭も
作る必要があります。取りあえずベゼルをステンレスで作る事を考えるか、と準備を仕掛けたとこ
ろ思いつきました。ゴルフィンググレイツ用レバーの製作で使用した押しボタンスイッチで行ける
のでは?こっちならベゼルと言うより、ただのワッシャで行けます。それで作ったのが下の写真。
いや~もうこれで十分ですわ。




最後にグリップのスイッチから配線を引き出します。ついにレバーが完成しました。実のところ、
ピーターパックラットレバーのグリップの色は青なのですが、今回のはバトルゾーンのグリップで
すから黒です。また、最近ではアタリレバーも貴重になってきています。今回のレバーはシャフト
部分をそっくり作りましたから、この部分を入れ替えれば元の状態に戻す事も可能です。




次は作りかけのハーネスを完成させます。まずはレバー信号をインバーターICで反転させます。こ
れでローアクティブになりました。電源接続はVL&ELコネクタ、音声はライン出力なのでRCAプラ
グです。後は映像と操作系ですが、システムⅠの映像信号は15khzで、操作系もローアクティブに
統一しましたから、これは旧JAMMAと同じです。なのでこの部分の接続はJAMMAカードコネクタ
にしました。さあ、これで一般的な1レバー3ボタンのパネルでゲームがプレイ可能になりました。




では早速動作確認をします。ゲームはマイキャラであるピーター(ネズ公)を操ってアイテムを集
めるのが目的です。で、操作すると左右移動はしますがハシゴを降りません。これはレバーの上下
接続が逆でした。ハシゴを降りたところで犬がきましたが、犬に触れると即アウトに。どうやら石
を投げてかわす様だ。ところが石を投げません。これには少し焦りましたが、スロー(投石)ボタ
ンはスタートボタンと兼用だった。と言う事は、一般的な1レバー2ボタンでプレイする場合、Aボ
タンは投石&スタートボタン、Bボタンはジャンプボタンに接続と言う感じか。

実際に操作するとマイキャラのネズ公、土管の中をくぐったり、坂道を滑り降りたりと多彩な動き
をします。要するに操作に慣れる必要があるのですが、どうせなら操縦桿レバーで慣れたい。なの
でここでのプレイは動作確認のみにして、まともなプレイはパネルを完成させてから行います。パ
ネルは以前アタリ フードファイトを起動で作ったパネル枠に取り付ける方式で行きます。これだ
と全部作らなくていいのでラクだし、収納時のスペース的にも有効です。そうすると次に思うのが
操縦桿型レバーを左右どちらに配置するか?です。オリジナルパネルでは操縦桿はパネルの中央に
あり、左右に1Pと2Pのスタートボタンが付いています。同じ配置では寸法的にパネルに収めるの
がきつい。それでボタンを片側のみにすると、操縦桿はどちらの手で操作するのか?と言う事に。
殆どのゲームでレバー操作は左手。しかしフライトコントローラーでの操縦桿は右手。左手で操縦
桿はありなのか?どうもイメージが良く分からん。そう考えている内に、セガのアウトトリガーが
左手で操縦桿だった事を思い出しました。(なお右手はトラックボール)。そう考えると、やっぱ
左手で操縦桿もありか?待てよその場合、投石はどうなるんだ?1Pスタートは左ボタンだぞ。試し
たところ1P、2Pはプレイヤーセレクトだけで、投石はどちらでも可能でした。色々考えましたが、
結局オリジナルと同じ仕様(センターにレバー、両サイドにボタン配置)の方向で考えてみます。
当然オリジナルと同じ距離では無理ですから、縮めて取り付けます。パネル表面の仕上げは、フー
ドファイトと同様の方式(プリンターで印刷した化粧シートを挟みこむ)にしました。




化粧シートはネットで拾った画像を適当に加工しました。写真では良く分かりませんが、元画像が
小さいので結構カクカク。パネルサイズに合わせて画像を縮小し、ネズ公のイラストをセンターに
寄せています。それで作ったのが下の写真左。しかしレバーを取り付けると、レバー部分の矢印が
殆ど穴にかかってしまったので再度やり直しました。それが下の写真右。まだボタン位置がズレて
いますが、ここらで妥協します。




ボタンスイッチはリーフタイプを採用。色はオリジナルに倣ってオレンジを選択。リーフスイッチ
はMDF合板などの厚めのパネル用が多く、薄い鉄板パネルに取り付けるには取り付け可能な個体を
選ばなくてはならないのですが、それでも固定出来なかったのでΦ30㎜、厚さ3㎜のリングをかま
しています。最後に配線をします。コントローラー枠とは中継コネクタ接続にしています。




ようやく念願の操縦桿プレイです。操縦桿型レバーの操作感は軽く軽快。まずは左手で操縦桿操作
でプレイ。う~ん何だかしっくりこない。次に右手でプレイ。操縦桿を握った感覚はこちらの方が
しっくりきます。しかしアクションゲームでマイキャラの操作となると?何かヘン。これはどっち
かに決めなくては。とりあえず左手で慣らすか。再度プレイ。足場の切れ目だ!ジャンプ。おっと
石を投げちまった。いかん、どうしてもボタンでジャンプしてしまう。実際のジャンプは操縦桿の
ボタンです。それでジャンプすると足場の切れ目を渡らず、垂直にジャンプ。おっと虫に当たって
死んじまった。いかん、このゲームは空中での制御は出来ないのだ。方向入力+ジャンプ入力をし
なければ前にはジャンプしない。ちなみにジャンプをしてから向きを変えるとか着地距離を縮める
のも不可能。まあ現実世界ではジャンプ中の空中制御なんて出来ない訳で、ある意味リアル。さて
左手で操縦桿操作をしましたが、次の日には再度右手でプレイ。なんかやはりこちらの方が良さそ
うな感じ。操作もすぐに慣れそう。更に次の日も右手プレイ。やはり操縦桿は右手だ。なんか自然
に右手で掴んでしまう。

ゲームはスタート時に難易度を選べるのだが当然イージーです。イージーだと1面はアイテム3個。
ジャンプさえ理解すればここは楽勝。次に2面。こちらは地下面。この面は上の方にあるスパナを
取る時によくやられる。おじゃまキャラに石を投げるのは必須。石は8方向に投げられるのですが、
レバー入力或いはネズ公の向いている方向に投げるので、逃げながら石で撃退するのは難しい。
次は3面。こちらはメインイベント?木の上ステージ。滑り落中に引っ掛かって踏ん張ったりと多彩
なアクションをします。飛んでいる敵に石を当てると自分がぶら下がり一定時間空中移動できるの
ですが、これが気持ちいい。下の写真は左から1、2、3面になります。




次は4面。こちらは地上と地下のハイブリット面。ここまで来たら、割とスイスイ行ける?と思う。
更に5面。またまた地下面。いや~森のネズミになったりドブのネズミになったり忙しいですな。この
面は2面を複雑にした感じ。写真にはありませんが地底には地底湖があり、移動速度が遅くなる上に敵
に当たったらもちろん即死。それ以外にも即死トラップが増えており難しい。しかしやればやるほど
良く出来ている。攻略パターンづくりが楽しいゲームと言えよう。




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