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旧式TV型ファミコンの製作

初代ファミコンが発売された当時のTVと言えば、チャンネルツマミをガチャガチャ回して選局す
るタイプが主流でした。ボタン式選局のTVもありましたが、内部にボタンの数だけ同調回路が
入っている構造で、要は回転式と同じ理屈でした。TVなどそうそう買い替える物ではないので、
多くのユーザーがガチャガチャ回るチャンネル切り替えTVでファミコンをプレイしていたのです。
つまりガチャガチャ回す方式のTVと初代ファミコンの組み合わせは最もノスタルジーな組み合
わせと言えます。




主催者は過去に古いトランジスターTV(ジャンク品)を入手しました。これは使うためでは無く、
他の機械の部品取り用としての入手です。入手当時もうアナログ放送は終わっていたので、あ
まり気にする事無く部品取りをしたのですが、ケース等の残り部品は捨てずに取ってありまし
た。そこで思い付きました。液晶で映る様にして(元は白黒)、ケースにファミコンを組み込んだ
らどうだろう?それで製作したのが今回の旧式TV型ファミコンです。

さて、元のTVは9インチです。手持ちの液晶は10インチがあるので使うとすればこれですが、当
然元のより大きいです。そこでとりあえずTVのブラウン管部分に液晶を当ててみると、大きいと
はいえ何とか収まりそうな感じです。そこで内側の突起物を削り取って実際のセット状態にして
みたところ、むしろいい感じ。古いTVを液晶化するとブラウン管の面積をカバーしきれず、液晶
のフチが見えたりして今一な場合が多いのですが、ひと回り大きい液晶なのでその様な事があ
りません。しかし逆に言えば画面のフチが蹴られて端っこの表示が見えない、と言う事になるの
ですが、この辺りは実際に動作させてから様子を見よう。

さて次はこれにファミコンが上手く映るかと言う検証です。この液晶は機器組込み用の製品なの
で、そのままではパソコンの接続すら出来ません。そこでまず液晶ドライブ基板を使ってVGA入
力に対応させます。それでパソコンが映る様になったら、次はアップスキャンして15khzに対応さ
せます。そこから更にビデオ入力化してやっとファミコン対応になります。と言いましてもファミコ
ンを液晶に映すのは結構難物で、実際上手く映るかどうかは試すまで分かりません。これは映
像信号が結構ラフな為と思われます。要は上手く映る機器で構成する必要があるのです。

今回テストを行ったのは液晶ドライブ(VGA対応させる)基板が3種、アップスキャンは4種ほど。
(写真では3つしか映っていませんが)で、それぞれの組み合わせを試してみました。液晶ドラ
イブ基板は全てaitendoの商品です。現在液晶ドライブ基板の手持ちは過去商品が2種と現行
品が一種の計3つです(下の写真左)。大きいものほど古く、一番小さいのが現行品です。現行
品は最も小さくて扱いやすいのですが、今回の液晶では映像信号が微妙に合わず上手く表示
されませんでした。液晶の解像度は800×600なのですが下の写真中の様な映り。ちなみにそ
れ以外の解像度では上手く映りましたが、当然サイズが合わず使えません。下の写真右は配
線はそのままで1024×768の解像度にした場合のもの。画像、発色に問題は無いがサイズが
合わず。液晶ドライブ基板はこれ以外の2種ならOKでした。




さて次にアップスキャンですが、パソコンモニターにプレステ等を映す、よく出回っている安価品で
はダメでした(写真では黄色いのが一種だけですが、実際は他にも試しています)。これらでは表
示が安定せずパカパカ点滅してしまいます。この部分は一番古い液晶ドライブ基板を使った場合
のみ、どのアップスキャンでも上手く映ると言う結果がでました。しかしそれ以外のドライブ基板
では電波新聞社のXRGB1とI/OデータのVA BOX2の場合のみ点滅せず映す事が出来ました。




結局のところドライブ基板はaitendoの2世代前のimoシリーズ、アップスキャンはI/Oデータの
VA BOX2で行く事にします。今回ファミコンはビデオ出力化して接続します。VA BOX2はビデオ
コンバーターの性能がいいので今回の用途にピッタリな為です。基板構成が決まったらパネル
への取付け。これは下の写真の様にインシュロックで固定することに決定。液晶のサイズがTV
のパネルギリギリなのと、前面に取付けネジ等を出したく無かったですからね。それにこの部分
は本来重いブラウン管が取り付けてあった部分なので強度的にも問題無いと判断。下の写真
が液晶の取付けと配線を完了したところ。




液晶表示がOKになったら次はファミコン。いままで手持ちのビデオ化した物で実験していたの
ですが、組み込み用には別の物を準備します。理由はファミコン基板を他の筐体に組み込む
場合、カセットコネクタの位置が合わずコネクタをファミコン基板から抜いてケーブルで延長、
新たに最適なカセットの差込場所に対応する場合が多いからです。ファミコンは手持ちの在庫
もあるのですが、友人が「こんなの出てきたからやろ」。と言って家に持ってきた物が部屋に転
がっていたのでそれを使います。これは友人の兄貴がビデオ化の改造をやり始めたのはいい
が途中でほったらかしになった物らしい。で、カセットの差込場所をどこにするかなのですが、
まず考えたのはTVケースの側面。しかしこれだと横にスペースを空けなくてはソフトの交換が
出来ず不便です。となるとやはり上部か。そしてセット方向はソフトのラベルが前に来るのが
理想的。それで考えるとやはりファミコン基板そのままではカセットコネクタの方向が合わず、
カセットコネクタをケーブルで延長して向きを変える必要があります。それで手間は掛かります
がコネクタをケーブルで延長して向きを変え、更にビデオ出力化して液晶に繋げます。それで
動作させたのだが・・・。画像が出ません。つーか音も出ない。これはどうもゲームそのものが
動いていない模様。液晶の方はその都度動作確認して配線したのだが、このファミコン基板は
今まで一度も動作させていないのです。どうするワシ。今から別のファミコン基板にこれと同じ
改造をするなんてしんどすぎる。しかしここでPPUが妙に熱くなっているのを発見。そこで思い
切ってPPUを別のに交換します。しかしまだ画像は出ません。なのでカセットのコネクタを洗浄
して見ます。するとバグッた画像が出ました。それで「もしかしたら交換したPPUが不良で元の
が良品だったのでは?」と思い付き、元のPPUに戻します。するとまた画像が出ない状態に逆
戻り。(そうか、さっきはPPUが熱かったよな・・・)と思い直し、もう一度さっきのに付け直します。
するとやっぱりバグッた画像です。そこで次にVRAMも交換すると今度は正常な画面が出ました。
兄貴のファミコン基板が壊れていたのです。コノヤロウ!兄貴にやられたと言う感じ。下の写真
左はTVのパネルにけがいたカセット取り付け穴。写真中が動作確認が取れたファミコン基板と
交換した部品です。写真右はセットした液晶を実際に映して見たところ。気にしていた画面の蹴
られですが、上手く収まっています。それでも画面端のスコア表示などはカツカツなのですが、
実際の古いTVもこの様な感じでしたし、液晶のOSD調整で最良の位置に持ってけますからいい
でしょう。




ファミコンが無事映る様になりましたが作業はまだまだ続きます。液晶の電源は12Vですがファミ
コン基板は5Vなので変換基板が必要ですし音声アンプも必要です。ちなみに電源と音声アンプ
はTVのスイッチとボリュームを生かして動作させます。下の写真左が製作したその部分。それが
終了したら液晶ドライブ基板のOSDボタン部分を作りTV後部に取り付けます。その時ファミコン
基板も取り付けます。下の写真右が取り付けが完了したファミコン基板です。




OSDボタンとエキスパンドコネクタの部分にカバーを付けます。次にリセットスイッチですが、
これはカセットの横に付けました。本当は目立たない部分に付けたかったのですが、バック
アップ対応のソフト等で押さなくてはならない場合がありますから、ソフトの横側に付けまし
た。後はコントローラーを後ろの角穴から出して加工がほぼ完了です。




それでよし!完成だ!と思い前面パネルをTV本体に組み合わせます。すると・・・。組み合わせ
自体は問題ないのですが、パネルを本体に固定出来ません。うぅ〜むここへ来て最後の問題が
出た。有効なネジ穴がパネル右上の一個しか残っておらず、その一本でしか固定する事が出来
無いのです。ネジ一本ではさすがに頼りないので、何とか固定する方法を考えます。まずパネル
下の部分には止めスペーサーを付けてネジで固定します。他にもパネル左上の部分が固定出来
無いのですが、ここはそもそも固定できる構造自体が見当たらないので仕方なく接続金具を作っ
て固定します。それで本体を組み立ててようやく完成です。




さて、実際に使ってみた感想ですがすこぶる快適。ソフトをセット、電源ツマミを引くと1〜2秒
でプレイ可能に。これはコレクションとかインテリアで置いておくと言うよりも、実際にプレイ
する人向けだなあと言う感想。通常の環境でファミコンをプレイする場合の手順は、ファミコン
を出してきてTVに接続、TVの電源を入れ、入力をファミコンに切り替えてファミコンの電源を
入れてプレイ可能になる訳ですが、こちらは一発で即プレイ可能ですからね。



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