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フライトコントローラーの製作

以前”SEGA リンドバーグを起動”と言うコーナーをUPしました。そこではアフターバーナー
クライマックスを起動したのですが、フライトゲーム用のコントローラーが無い為、ゲーム
をプレイする事は出来ませんでした。それから約4ヶ月、やっと?製作にこぎつけました。

ここで言うフライトコントローラーとは操縦桿型のレバーを装備したコントローラーの事です。
それも方向入力にボリュームを使用した、無段階アナログ出力が可能なものです。主催者の手持
ち品でこのタイプのコントローラーを探すと、モンキーボールとプラネットハリアーズのパネル
が該当します。しかしこれらのパネルでのアフターバーナークライマックスをプレイするのは、
ややムリがあります。モンキーボール用はアナログレバー本体は使えるのですが、操縦桿にトリ
ガーが付いていませんし、そもそも操縦桿がバナナですからね。一方、プラネットハリアーズ用
はトリガーも付いていて問題無いのですが、パネル全体がやたらでかい。横幅、高さ共に大きく
今メインで使っているゲームラックに設置するのはきつい。どちらにしろスロットルレバーがあ
りませんから、このままではダメです。この時点で各種ゲーム基板に汎用として使えるフライト
コントローラーの製作を決意しました。

そこで次は、パネルに使用するアナログレバー候補を用意して、どれで行くか検討します。


■ サンワ電子製アナログレバー

まずはサンワ電子製のアナログレバー。実はモンキーボール、プラネットハリアーズに採用
されているレバーはこれです。セガの純正パネルに採用されているだけに性能は申し分無
し。レバーの横に小さい基板が付いていますが、これはレバーの角度に対して最適な出力
電圧を出すための物です。レバーの角度に対して舵角が合わない時に有用と思われます。

サンワ電子製アナログレバー


■ HAPPコントロールズ製アナログレバー

次はHAPPコントロールズ製のアナログレバー。これはセガのゲーム、スカイターゲットで使わ
れていた物。レバーはアメリカ製らしく?ごっつくシンプルなつくり。ボリュームはギア比ゼロ
で操縦桿の軸に直結。その為、ボリュームの回転軸がセンターから左右に約30°ずつしか動きま
せん。これでは電圧変動が小さすぎてキャラクターの可動範囲に支障が出ます。それをカバーす
る為、このレバーにも出力電圧を大きく振る為のアンプ基板が付いています。(もしかしたら上
のサンワレバーも同じ構造かも知れませんが、あちらは分解した事が無いので不明)主催者が入
手した物は非常に動作が重かったのですが、メンテの結果動作良好になりました。その後実際に
プラネットハリアーズをプレイしてみたのですが、レバーのグリップがサンワの物より大きく、
手が疲れます。なお、このレバーは以前はサンワ電子で入手可能でした。サンワ電子はHAPPコン
トロールズの製品を輸入していたのです。現在扱いがあるかどうかは不明。まあ、上のサンワ製
のがあればこちらは無くてもいいかと思います。

HAPPコントロールズ製アナログレバー


■ パソコンゲーム用アナログレバー

次はパソコンゲーム用(コンシューマ用)アナログレバー。コンシューマ用は商品数が多く
選択肢が広いのが利点ですが、耐久性はあまり無い気がする。写真は新品で入手したwin’95
用の物だが、今まで一度も使った事が無いので使用感等は分からないのでした。
なお、基板屋でアナログスティック使用の大型筐体のゲーム基板を買うと、中古のパソコン用
スティックを改造して基板とセットにしている事が普通でした。うまく中古スティックを流用
すると、最もお安く上げる事が可能と思われます。

パソコンゲーム用アナログレバー


■ セイミツ製アナログレバー

次は操縦桿型で無い通常のアナログレバー。こちらを使う場合は、自分で操縦桿グリップを
製作して、更にトリガーも付ける必要があります。このセイミツのレバーは主催者がレース
ゲーム用で使用している物です。全体的に軟質プラスチックで出来ている様で、かっちりし
た印象が無いのですが、それが逆に耐磨耗性を上げている気がします。センター位置での電
圧変動の誤差も上のサンワ電子の物に比べたら劣ると思われます。そこで試しにプラネット
ハリアーズに繋げてプレイして見たのですが、実際には全く問題無くプレイできました。

セイミツ製アナログレバー


■ セガ製アナログレバー

次はセガ製のアナログレバー。これはゾンビリベンジとか、ダイナマイトベースボールNAOMI
で使われていた物。これの特徴は何と行っても薄い事。パネル底が浅い筐体でも取付けが可能。
ただ今となっては、新品での入手はムリなので中古パネルからの流用になりますが、このレバー
の中古は結構ヘタっているので注意が必要。2人プレイパネルだと2P側はヘタリが少ないので、
こちらの組み合わせがお勧め。ちなみにヘタリとは、レバーのメカでは無く、ボリューム自体の
軸のぐらつきなので、同じタイプのボリュームが入手出来ない限り、修理は出来ません。

セガ製アナログレバー


■ オマケ プレイステーション2用コントローラー

プレステ2のコントロールパッド、デュアルショック2にはアナログスティックが付いています。
過去にドリームキャストを修理のコーナーで書きましたが、このアナログスティックは超小型
のボリューム式。なのでゲーム基板にそのまま流用可能。過去に主催者はプレステ2のパッドから
線を引き出し、NAOMIのモンキーボールをプレイした事があるのですが、問題なくプレイできま
した。まあ今回の趣向からは外れますし、実際やらないのですが、とりあえず使えると言う事で。

プレステ用デュアルショック2



で、どれで行くか考えたのですが、やはりサンワ電子の物で行くことに決定。アフターバーナー
クライマックスの純正品もサンワ電子の物の様ですからね。レバーが決定したら、次はスロット
ルレバー。こちらは主催者は一つも持っていませんから比較対象もありません。ただ、スロット
ルレバーの動作は縦方向のみのアナログレバーなので、上記アナログレバーの縦軸のみを使えば
いいはず。しかし!それではなんか味気ない気がしたので自作を考えました。まず思い浮かぶの
はスライドタイプのボリュームを使用する事。しかしゲーム機にスライドボリュームは良くあり
ません。スライドボリュームの本来の用途はオーディオ機器とか測定器で、ゲーム機の様な激し
い操作には向きません。過去に使いましたが、すぐにヘタりました。一般的な回転型ボリューム
でもゲーム機用は内部抵抗体が高耐久タイプの様です。そこでゲーム機用の回転型ボリュームを
使ったスロットルメカを考えたのですが・・・。

なんか面倒になってきた。ええい!それなら一度セガに聞いてまえ!と言う訳で問い合わせて見
たところ、古い商品だがまだ現行商品なので扱いがあるとの事。純正品が手に入るのなら、それ
が最良の選択であるのは間違いありません。それならばスロットルレバーだけで無く、フライト
レバーも純正で欲しいところ。純正のフライトレバーは上にある様に本体はサンワ電子のレバー
と思われますが、操縦桿のグリップ内部に振動モーターが入っている特別仕様なのです。そこで
お布施?も兼ねて両方をセガに発注する事にしました。ただし、スロットルレバーは即納できる
が、フライト用レバーは3ヶ月後の納品との事。どうやら今から作るっぽい。こちらにとっては
お布施でも、セガにとっては迷惑だったかも。なお、最初は某基板屋に取寄せ出来るか問い合わ
せをしたのですが、基板屋は「難しいと思いますよ」との返答で取り合ってくれなかったのでセ
ガに直に問い合わせをしたのです。結果的にこちらの方が中間マージンが無い分、お安くなった
と思わますし、今となっては基板屋もそれを推奨していた気がします。

さて、まず先にスロットルレバーが届きました。分納だと送料が余分に掛かかるのですが、取り
付け方を考えなくてはなりませんから、分納を希望しました。で、下の写真が届いたスロットル
レバー。でかい、でかすぎる。これをフライト用レバーと同じパネルに組み込むのは大きすぎて
無理なので、本物と同じ様にサイドに取り付ける様にします。

届いたスロットルレバー


まずはスロットルレバーのケースを作ります。レバー上部のプラパーツにピッタリ合うケースを
鉄板で作り、スロットルレバーをセット、更にアームを作ってゲームラックから吊り下げる算段
です。ケースをピッタリに作るのは、少しでもコンパクトにする為です。そう思って作り始めた
のですが、板金折り曲げ機などありませんから、ケースは鉄板をバイスで挟んでハンマーで叩い
て製作するしかありません。これが結構しんどい上に、寸法も中々決まらず参った。下の写真が
何とか出来たケースに仮でスロットルレバーをセットしたところ。

スロットルレバーのケース製作


次は出来たケースをゲームラックから吊り下げる方法を考えます。当初は適当な角パイプでアーム
を作り、ゲームラックのパネル台から吊り下げればいいだろう、と考えていました。アームとスロ
ットルレバーのケースは溶接で接続します。しかしそれでは強度的に怪しい気がしてきた。スロッ
トルレバーがそれなりに重い上に、クライマックスモードは結構強い力でレバーを押し込みます。
最初は良くても、その内振動で溶接部にクラックが入るのでは?と思えてきた。溶接部にあらかじ
め補強をしておけばいいのですが、見た目がごっつくなる上に重さも増えて今一です。そこでアー
  ムとケースの接続はボルトで行う事にしました。振動にはこちらの方が強いはず。アームも吊り下
げるだけでは無く、横の部分でも支える様にします。

アームとケースの接続


ケースの接続はボルトですが、アーム自体は溶接で組み立てます。溶接時は気をつけていたつもり
ですが、やはり正確な直角にはならず僅かに歪んでしまった。まともな差し金(直角定規)が欲し
いところ。しかし全体的にはうまくいった様で、取り付けは問題無さそう。下の写真(右)は試し
にバイスでゲームラックに付けて見たところ。ふむ、割としっかりしています。

アーム製作


次はゲームラックにアーム取付用のボス(ネジ穴)を増設。ボスはφ16mmの鉄の丸棒にM8の
タップを立てた物を作り、ゲームラックの角パイプ内に埋め込んで溶接。表面は面一に仕上げて
スマートにします。次はスロットルレバーのケースのフタ。スロットルレバーはサイドの部分が
半円形に開口しているので、この部分にフタをします。フタは中古のアクリルを鋸で丸く切り出
した後、サンドペーパーで仕上げて塗装。表面には青いプラシートを貼り付けて仕上げます。

スロットル部分仕上げ


次はフライト用レバー。電話での問い合わせ通り3ヶ月後に届きました。早速サンワレバーと
比べて見ます。グリップ以外同じかと思いましたが、取付鉄板やコネクタなども異なります。

届いたフライト用レバー


レバーのサイドを見ると・・・。ありゃりゃ。アンプ基板が付いていません。う~む別売なのか。
この基板はセガのカスタム品なので、改めて基板を発注するかとも思ったのですが、回路はサンワ
電子の物から調整ボリュームを取り去った物の様です。と言う事は、色々なゲーム基板に対応させ
るのならサンワ電子の物の方が調整が出来る分、対応範囲が広いはず。幸いセガの基板はプラネッ
トハリアーズのレバーに付いているのがあるし、サンワの物もある訳ですから、とりあえずそれら
のアンプ基板で動作確認を行って見る事にします。下の写真(右)がセガとサンワの基板を比べた
ところ。

アンプ基板比較


ここでまたケースの加工に入ります。例によって拾ってきた鉄板(コの字型に曲げ加工済み)が
まだあったのでそれを利用して製作。今回はパネル天板が水平ではなく少し傾けたパネルにしま
す。操縦桿型のスティックが付いた大型筐体のパネルは、どの筐体でも傾斜が付いているので
それにならいました。更にパネル天板は両サイドを一段下げた形にします。中央にレバーをセッ
ト、両サイドにはスタートボタン等を付けます。こうすればプレイ中に誤って不要なスイッチに
触れる事が無くなりますし、天板から前後の面に繋がる鉄板の面積が減る事により鉄板を曲げ
直す(少し傾ける)のがだいぶラクになるのです。鉄板は1.6mmの厚さなのですが本当に固く
て大変です。下の写真(右)はケースの形に組み立てたところ。その横にあるのは底板。ゲーム
ラックにはめ込みが出来る形状にしてあります。

パネルケース加工


次はケースの穴あけ。レバー、ボタンの他、底板との接続用の穴も開けます。底板との接続はネジ
で止めるだけ。前のJVS/JAMMA共用コントロールボックスも同じ様なパーツ分割でしたが、あち
らは蝶番にて開閉する方式でした。今回それにしなかったのは、作るのが面倒な割には大して使い
勝手が良く無かった為。後、I/Oボードを内蔵するか悩みましたが、やはり内蔵した方がすっきり
する。しかしその場合JAMMAとの切り替えを考えなくてはなりません。スイッチで切り替えが出来
ればそれが一番手ラクでいいのですが、切り替える接点が多い上に、ゲーム基板ごとに接続を変更
しなくてはならない可能性もあります。そこでやや面倒ですが、コネクタの差し替えで行う事にしま
す。下の写真が穴明けが完了したところ。ボタンは照光式押しボタンスイッチを採用。I/Oボードや
ら、テストスイッチの穴も開けてあります。

パネルケース穴明け


加工が完了したら、表面にカッティングシートを貼ります。塗装では無くカッティングシートにし
たのは、コントローラーは素手で触る部分なので、塗装だとその内変色したりハゲてきたりするか
らです。カッティングシートは塗装の様に乾くのを待つ必要はありませんが、シワやホコリの混入
が無い様にするとか、目立つ場所にカッティングシートの折り重なりが出ない様にするなど気を使
う作業です。カッティングシートの貼り付けが終わると、次はパネル上面にいつもの様に化粧パネ
ルを製作して貼り付けます。これも耐摩耗性を考慮して透明プラスチック板の裏から模様を描きま
す。いや~この作業は相当面倒な作業で、もし無いのならかなり気がラクになるのですが、化粧パ
ネルがあるのと無いのとでは仕上がり具合がずいぶん違いますから毎回しぶしぶ作っています。下
の写真(中)と(右)はマスキングを剥がしているところ。あと、写真はありませんが底板部分は
白く塗装しています。

パネルケース仕上げ


いよいよ配線です。まずはスロットルレバーから線を引出し、フライトレバーが付いたケース
にコネクタで接続します。次はフライトレバーですが、付属していなかったアンプ基板に接続
する中間ケーブルから製作。ここでプラネットハリアーズに付いていたアンプ基板からレバー
へのコネクタのピンアサインを調べると、アフターバーナークライマックスの図面掲載の物と
は配列が異なる事が判明。よく見ると基板の型番も末尾が違います。基板の型番やピン配列
が違うと言う事は、アフターバーナークライマックス専用品のアンプ基板なのか。それとも単に
バージョンアップしただけなのか?次にアンプ基板からI/Oボードへの接続を見ると、プラネッ
トハリアーズとアフターバーナークライマックスではX軸とY軸が逆になっています・・。う~む。
同じセガと言う事でプラネットハリアーズ用のアンプ基板で行く予定でしたが、どうも釈然とし
ないので、こちらはやめてサンワ電子のアンプ基板で行く事にします。で、順次配線を進めて
いくとまたなんかイヤな予感がしてきた。もしかしたらケースの蓋が出来ないのでは?またか
よ!と言う感じ。(これもいつもの事で、要は小さく作りすぎ)。配線終了間際にケースと底板
を合わせてみたら、やはり!ぴったり合わず浮いてしまいます。これは大型筐体のゲームと
言う事でボタンは照光式を使用したのですが、奥行きが長い為、押しボタンスイッチのケツと
I/Oボードが当たってしまうのです。しかしここまで作ったらもう戻れません。と言うか戻りたく
ない。とにかく何とか蓋が出来る様に持ってきます。I/Oボードの取付けスペーサーをぎりぎ
りまで低くして(約3mm)、I/Oボード自体も処理ICがQFP化された後期型(初期のDIP型より
高さが低い)に変えたところ、何とか蓋が出来ました。

組み込み&配線


上の方でコネクタの差し替えと書きましたが、パネル内のI/Oボードの手前にコネクタ基板を
設置して差し替えます。下の写真で一番大きなコネクタ(25P)がI/Oボード(或いはゲーム
基板)からの入力、それ以外がパネルのレバー、ボタンへの接続になっています。スイッチ
が付いていますが、コイン/サービスの切り替えとアナログスティックのX/Y入れ替え、I/O
ボード出力の切り替えです。セガの大型物はなぜかコインスイッチが無くサービススイッチ
のみでしかクレジットを受け付けませんから、コイン/サービスの切り替えスイッチを付けて
おきました。あと、I/Oボードの出力切り替えはゲームによって使用端子が被る部分があり
ますからそれに対応する為の物です。基板は今後増設用のスペースが取ってあります。

配線完了


ケースの上下を蓋してゲームラックにセット、ついに完成しました。実際に操縦桿を握って
見ると、思っていたより操縦桿の位置が高い。しかしこれ以上ケースの高さを低くする事は
出来ませんからこれが限度です。その代わりパネル上面に傾斜が付いていてその分画面
からスティックが逃げているので、操作に支障は無いでしょう。また、当初気になっていた
スロットルレバーの固定強度なのですが、まるでビクともしません。そんなに気にする事も
無かったのかも。

フライトコントローラー完成


さて、出来たからには早速プレイです。

ゲームラックにセットしたところ




■



まずはアフターバーナークライマックスをプレイ。このゲームの為に作ったパネルです。レバ
ーのアンプ基板はサンワ製ですが全く違和感ありません。もうこのままいきます。プレイする
とコントローラーがゲームラックにしっかり固定されているのがGOODです。当たり前ですが
操作感は本物と一緒。クライマックスモードもOKです。クライマックススイッチは他のゲーム
でも応用できそうですね。

アフターバーナークライマックスをプレイ


お次はJVS繋がりでモンキーボール。ホントはプラネットハリアーズと行きたかったのですが
久々に起動したらなんか調子が悪い。マザーに不具合は無い様(テストモードでOK)なので
とりあえず後回し。で、モンキーボールをプレイするとやはり?レバーのXとYが入れ替わって
いた。早速切り替えスイッチをONで対応します。ふむ、こちらも問題なく操作OK。久々のプレ
イなのですが、攻略法は覚えているのだが微妙なカンは忘れていた。(たとえば乗り上げて
バウンドして一気に突っ切るとか)コンティニュー3回ぐらいしたら思い出した。やっぱ面白い。

モンキーボールをプレイ


次はアフターバーナーⅡ。この基板はJVSでは無いし、JAMMAでも無いので接続の配線は
映像とか入力系など全て別々に出してあります。もし入力系の操作が合わない時は、基板
からのハーネス部分で合わせる事が出来るわけです。それで気楽に構えていたのだが・・。
レバーの左右はOKだが上下の動きがさかさま。う~これはアナログスティックY軸のボリュ
ームの5VとGNDを逆さにする必要があります。先のコネクタ基板でボリュームのGNDと5V
を別個に操作する事は現状出来ないので、この部分を改造しなくてはなりません。ちなみに
スロットルはやや可動範囲が狭かったのですが、これはプレイした加減で対応を考えよう。
なお、本来アフターバーナーⅡのスロットルは引いてスピードアップなのですが、アフター
バーナークライマックスに合わせて押してスピードアップで行きます。逆でも問題ありません
 し、揃えた方がいいですからね。

アフターバーナーⅡをプレイ


次はセガXボード繋がりでサンダーブレード。こちらは先のABⅡと同じハーネスでいけます。
同じマザーボードですからね。それでABⅡで操作系を作っておけば共通でいけるだろう、と
気楽に構えていたのだが・・・。こっちは左右の動作が逆。しかもアナログスティックの上下が
効かないと思ったらスロットルと入れ替わっている。とりあえず上下とスロットルの配線を入
れ替えると、今度は上下の効きが逆。と言う事はこちらのスティックはXとY両方の電圧極性
が逆なのか。一方、スロットルの方は正常で逆ではなかった、と最初は思っていたのですが
よく考えたらこのゲームもスロットルを引いた状態がスピードアップなので、こちらも逆。
アフターバーナークライマックスを標準として変更点をまとめると、アナログスティックの上下
とスロットルの配線を入れ替え、更にアナログスティックとスロットルの電圧極性を全て逆に
すればOKになる。う~何でまたこうもバラバラなんだろ。こんなんスイッチでやってたら何が
何だか分からなくなるので、コネクタのヘッドを対応ゲーム別に出して差し替え式にしよう。

サンダーブレードをプレイ


次はヘリ繋がりでメタルホーク。この基板は基本JAMMA。ただしアナログ入力は別コネクタに
なっています。そこで中間ハーネスを製作、コントローラーに繋げます。繋いだ結果は操作系
がレバー操作と動きが逆になる事も無くアッサリOK。しかしスティックはニュートラルの位置が
僅かにズレている。このゲームはニュートラル範囲が狭いですからね。これはサンワのアンプ
基板のボリュームをほんの少しいじるとすぐに良くなった。ただ、スロットルの方はだいぶズレ
ていてゲームに支障が出るレベル。(自機が勝手に急降下してしまう)こちらはどう対策するか
迷ったのですが、結局ボリュームのピニオンギアの取付位置での調整が一番簡単だった。

メタルホークをプレイ


次はフライトと言うよりはドライブなのですが、ナイトストライカー。オリジナル筐体が操縦桿
使用ですからね。この基板もJAMMAの変形。ただ、JAMMAのカードコネクタにレバーのアジャ
ストボリュームを付けるのが必須になっていると言う変わり種。その為かどうか分かりませんが、
ゲームの開始時には専用の調整画面にてセンター調整をしろと取説に書かれています。純正のレ
バーはゲーセンの店員泣かせで有名だったのでサンワレバーではどうなのかと思いましたが、問
題なく操作できています。しかし動作はY軸が逆でした。まあアフターバーナーⅡと同じ変更点で
いける部分だからいいか。

ナイトストライカーをプレイ


後回しにしたプラネットハリアーズもプレイしてみました。アナログスティックの左側にある3つ
のボタンスイッチはプラネットハリアーズのビューチェンジとボム。手持ちのゲームでこのスイッ
チに対応しているのはプラネットハリアーズだけなので現在専用ボタンとなっています。さてプラ
ネットハリアーズはモンキーボールと同じ開発(アミューズメントヴィジョン)なので、あっちが
OKなら操作系は問題ないだろう、と気楽に構えていたのだが・・・。プレイするとレバー上下の
動きが逆だった。ホントどこまでもバラバラ。

プラネットハリアーズをプレイ


しかしこの部分の対策をするとグッドな操作感に。それで喜んでプレイしまくってたら、途中か
らクレジットが入らなくなってしまった。おかしい、今までこんな事は無かったはずだが・・・。
再度クレジットを入れるには電源を入れなおすか、一度テストモードに入って抜け出すしか無い。
クレジット限度を調べると、受け付けるのは9クレジットまでの様だ。試しにモンキーボールで
も確認して見たが同じだった。よく分からないがI/Oボードが原因の様な気がする。理由は今ま
でプレイしていたパネル(I/Oボードは別の物組込み)ではこの様な事は無かったから。今回の
I/Oボードと以前の物との違いは、以前の物は割と初期型だと言う事。なのでファームアップさ
れている可能性はあります。もしかしたらサービススイッチ使用が原因なのかも。上の方でセガ
の大型物はサービススイッチでしかクレジットを受け付けない・・・。と書きましたが、これは
ゲームテストモードにコインスイッチテストが出てこない為にその様に理解していたのです。
そこで改めてゲームの配線図を確認すると、やはりコインスイッチはあります。今まで考えた事
は無かったが、コインテストはJVSテスト内で行うのでは・・・と言う気がしてきた。ではなぜ
コインスイッチが効かないのかなのですが、どうやらコインカウンタを繋がないとダメらしい。
昔のタイトーの基板がそうだった様に。使用するカウンタはカウント入力に5Vの電圧を加えるタ
イプ。主催者はこのタイプのカウンタは持っていません。カウンタの入力端子を閉じてカウント
するタイプの物ならあるのですが、今回の用途には使えません。しかしカウンタなんて個人所有
では必要無いですから、同じ様な物(例えば5Vのリレーとか)でも問題無いはず。もっと言うと
抵抗でもいいと思う。そこでI/Oボードのカウンタ接続部に130Ωの抵抗を繋いで見ます。すると
・・・。アッサリ受付。下の写真の通りクレジットも9以上入ります。サービススイッチでクレジ
ットが9までしか入らなかったのは、サービススイッチでのタダゲーに限度を付ける機能が追加さ
れた為の様です。めでたくコインスイッチ入力が使える様になったので、コネクタ基板のコイン/
サービスの切り替えスイッチは削除しました。基板自体も改良の結果、現在は下の様な形になって
います。

コインスイッチが有効になった





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