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ゴルフィンググレイツ用レバーの製作

今回はコナミのゴルフィンググレイツのショットレバーを製作します。主催者は遥か昔(1993
年ごろ)ゴルフィンググレイツの基板を入手しました。残念ながらパネル無し、基板のみでの
入手でした。当時ゴルフィンググレイツはまだまだ現役のゲームですが、価格は5000円だった
様な記憶があります。安価だったのはパネル無しだったからです。入手時基板屋の人に「たと
えばセガのゴルフゲームのパネルとか使えますかね」と電話で聞いたのですが「分からん」と
言う返事でした。主催者としては、もしかしたら使えるかも知れん、と勝手に考えて基板を入
手してしまいました。結果はもちろん使えません。セガはリードスイッチ式なのに対し、ゴル
フィンググレイツはボリューム式で全くの別物。取説を一目見て「こりゃアカン」と理解しま
した。しかし考えようによってはラッキーです。セガの様に複雑なパネルでは無くボリューム
が一個付いているだけなのです。そこで取説の通りにボリュームを接続、操作してみると見事
に動作。要はスプリングではじく構造にすればいいのです。それで当時、有り合わせの部材で
ショットレバーを製作、パネルに仕立ててプレイしていました。ちなみに当時のパネルですが
現在はもうありません。5~6年プレイして基板ごと売却してしまいました。当時のショットレ
バーを記憶を頼りに書いたのが下の図です。ラジオ用のボリューム延長シャフトにスプリング
をセット、その上に薄型のノブを付けてノブの上に3本の柱を立て、上に押しボタンスイッチ
を付けます。このままではカッコ悪いですから、釣具屋ででかい玉ウキを買ってきてカバーに
していました。




さて、それから年月が経って今度はゴルフィンググレイツ2を入手しました。今度はパネル付き
です。それで当時のシステムに合う様に配線、プレイしていましたが、その後システムを大幅
に変えました。専用パネル使用ゲームは全て更新しなければなりません。で、いくらかは更新
したのですが、まだしていない物もあります。ゴルフィンググレイツ2は更新していませんから
プレイ出来ないのです。パネルは天井裏、ハーネスはどこかにある?はずです。かれこれ15年
は経過しています。そんな中、初代ゴルフィンググレイツも縁あって再入手。こっちはこっち
で別にハーネスがいります。兼用は出来ないのです。その様な訳で、初代も2もデモ画面を見て
るだけの状態です。そこで思い立ちました。「ゴルフィンググレイツ用ショットレバーは、過
去に割とアッサリ出来た記憶があるからもう一度作ってみよう」。それで昔を思い出しながら
今の技術で作りかけたのですが中々出来ません。ショット動作はいいとして、てっぺんにある
トップボタンの部分がどうにもまとまらないのです。下の写真は1年ぐらい前に作りかけたもの。




要点は①トップボタンをしっかりナット止め出来る構造にする。②トップボタンの配線をシャフト
の中を通して引き出す。③丸い化粧ボディをかぶせる。この3つなのですが、①のトップボタンを
ナット止めする為には、取り付け部にスペースがないとナットが締められませんから、この部分は
太くなります。構造としてはシャフトに太いボタン取り付け部を接続する事になります。ちなみに
シャフトそのものを太くするのは回転抵抗が増えるし、スプリングも径の大きな物が必要になる等
面倒なのでこれは避けたいところ。②のシャフトに配線を通すのは、回転止めストッパーが線の通
行を遮るので、この部分より上で線を引き出す必要があります。スプリングとストッパーの位置が
全体的に下がる訳です。するとスプリング支え用として鉄板がもう一枚必要になりますし、スプリ
ングの位置が下がる事により、戻し効果も下がると思われるのであまり良くありません。③の化粧
ボディは、オリジナルの様に左右分割は考えておらず、昔作った様に丸いのをかぶせるのがラク。
しかしそうなると途中にいびつな出っ張りがあるとはめ込む事は出来ませんから、均一に仕上げる
必要があるし、はじく為の取っ手の取り付けも必要です。その様な事が重なり遅々として進まなか
ったのです。しかし最近になってΦ12㎜のパイプを見つけました。このパイプにネジを切って、ジ
カにトップボタンを付ければ固定の問題は解決するのでは?と思い付き、タップを買ってきてネジ
を立て、セットしたところ見事に固定出来ました。これで上記の①と③が一気に解決しそうです。
ここで以前買ってあったオレンジ色のピンポン玉を加工、付けてみたのが下の写真。ついでにはじ
く為の取っ手も適な部材で作ってみました。




トップボタンの部分が出来たら次はシャフト。1年ぐらい前の時はシャフトは3パターン作ってどれ
も上手くいかず。理由は上で書いた②の通りなのですが、要は回転止めのストッパーがシャフトに
打ち込み式だった為に線の通行を遮ったのが原因です。なので打ち込み式はやめて円盤状の回転止
めを作り、シャフト外周に溶接で付ける事にします。この方法だと中を通る線に干渉しませんから
スプリングやストッパーの位置を自由に決められますし、角度がずれる事もありありません。ただ
やり直しは出来ないので位置等の具合が悪い場合、全て作り直しになってしまう欠点はあります。




シャフトが出来たので次は本体。本体はストッパーの構造を変えたのでこちらも作り直しです。試
作品の写真を見れば分かりますが、本体の上下を繋ぐ6角スペーサーで回転止めを受けていたので
す。今回は中で円盤状のストッパーが回る為、本体の上下を繋ぐ6角スペーサーでは受けられません
し、回転できるスペースも必要になります。それで新規に作ったのが下の写真。製作はシャフトの
センター精度に注意して行います。




次はスプリングの加工。この様な用途にピッタリのスプリングは市販品にはありませんから、汎用品
を自分で加工します。本当はもっと直径の大きなスプリングがいいのですが、直径が大きくなるとス
プリングの線径も太い物しか見当たらず、今回の用途には強すぎて不向きになってしまうので、ぎり
ぎり妥協できる写真のサイズにしました。パーツが出来たら早速組み立てです。シャフトを取り付け
てとりあえず動くのを確認したら、ストッパーの位置を決めます。ストッパーはM4のネジにウレタン
のエアホースを被せ、衝撃吸収と消音を兼ねています。ここまで組んだらメカ部分はほぼ完成ですが
作ったものが上手く動作するかは実際にゲームをプレイしないと分かりません。現状で取りあえず操
作してみましたが、この状態ではやはり良く分からず。




ここまで出来たら最後に化粧パーツの加工に入ります。ピンポン玉のサイドに穴を開け、併せてトッ
プボタンを取り付けているΦ12㎜のパイプとシャフトにも穴を開けます。Φ12㎜のパイプには片側だ
け、シャフトには貫通させます。シャフトにはタップも立てます。これによりはじく為の取っ手を固
定する訳です。なお取っ手を固定するネジはシャフトを貫通します。上の方でシャフトに貫通させる
と中の線を遮る、と書きましたがこの部分は線の入り口なので何とかなるでしょう。まあ貫通させず
にネジをシャフト片側だけで受ける様にして、内部の線と干渉しない構造にも出来るのですが、この
方が構造的にしっかりします。最後にボリュームを付けます。コナミ純正のショットレバーではこの
部分はギアを介してボリュームを回しています。主催者のやり方ではギアは使わずに付けていますか
ら、シャフトの回転軸とボリュームの回転軸は同一軸になります。この場合それぞれの僅かな偏芯に
より、動作に不具合が出ると思われますのでボリュームの取り付け鉄板に若干のガタを持たせ、偏芯
を吸収させています。下の写真ではボリュームも取り付け、メカ部分の加工が完了したところです。




いよいよ配線に入ります。トップボタンの配線は、まずシャフト内に線を通します。これは特に問題
も無く出来ました。それで押しボタンスイッチに接続、Φ12㎜のパイプにスイッチをねじ込みますが
当たり前ですが線がねじれて上手くいきません。それでスイッチの方を手で固定して、Φ12㎜のパイ
プの方を回してスイッチをねじ込みました。それでシャフトにはめ込みますが・・・。スイッチの端
子とシャフトの先端がぶつかって奥まで入りません。スイッチの全長がもう少し短ければ・・・。こ
の形状のスイッチで奥行きが短いタイプは見た事ありませんし、手持ちもありません。対策としては
再度分解してシャフトの全長を少し短くします。更にスイッチの端子も短くカットして何とかセット
できました。その組み立てですが何だかすごく難しい。ピンポン玉の穴とΦ12㎜のパイプの穴、シャ
フトの穴を合わせ、更に内部の線をつぶさない様にしなければなりません。こりゃ難しくてアカンや
ろレベル。しかしその後、シャフトとΦ12㎜のパイプをゴム系或いは瞬間接着剤で仮止め状態にして
おけば、意外と簡単に出来たのでもうこれでいいや。




次にボリュームの配線を行います。ボリュームに繋ぐ電源の極性は初代ゴルフィンググレイツでも2で
も同じでした。これは助かった。しかし基板に繋ぐコネクタ側は違いました。コネクタ自体は同じ物
(日圧NHコネクタ12ピン)なのですが、ピン配置が異なります。下の写真で左が初代、右が2です。2
では更に2Pプレイヤーのコントロール入力が3番ピンに来ます。ううむこの辺りは共通化してほしかっ
た。ともあれ、基板に繋いで動作を見てみます。すると・・・。おう、動くやんけ。久々に見る動作に
感動。そういや、初代では選んだプレイヤーキャラによってショットレバーを引いた時のエフェクトが
異なっていたなあ。しかしプレイするのはまだ早い。ボリュームの角度とゲーム内動作の調整をしなく
てはなりません。




レバー原点の位置から少し角度を付けた状態でゲーム内キャラがクラブ動作に入る様にしますが、2で
ピッタリに合わせると、初代では既に30%ぐらいクラブを振った状態です。ここは初代に合わせます。
2ではショット角度を30°ぐらい振った時点でようやくクラブ動作に入る訳ですが、これはプレイ上あま
り違和感を感じません。で、調整もできたしいよいよプレイだ、と喜んでゲームを開始しますが、何か
ヘン。クラブ振り始めはゲージが遅々として上がらず、後半はいきなりゲージが上がってショットパワ
ーの調整がすごくしにくい。これはもしや・・・。そう、ボリュームのタイプがAカーブだった。Aカー
ブは音響機器の音量調整に使われるやつで、ゲームには不向きだった。ボリュームの印刷が消えており
タイプ判別が出来なかった。これはBカーブのやつに交換します。なお、通常ボリュームは買った状態
のままだと回転軸のグリスが効いており回転動作が重いです。これは勝手にボリューム位置が変わるの
を防ぐ為にわざと重くしているのですが、ゲーム用には軽い方が都合がいいので、グリスを取り去り、
回転を軽くしてから取り付けます。下の写真は交換したボリューム。




ショットレバーは完成しました。早速パネルに付けてみます。玉の部分は純正より大きいのですが違和
感無くまとまっています。昔作ったやつでは玉の部分が釣り具のウキでした。今回はピンポン玉な訳で
すが、割と弾力性がありすぐ壊れる事はなさそうです。早速これで初代をプレイしたところ、ショート
ホールでなんとホールインワンが!!うお~こりゃすげえ初めて出た!!!と感動したのですが、画面
にはホールインワンと出ただけでした。う~む・・・。ここはもっと、祭りだ!保険だ!!と言う感じ
のヒャッハーな画面が出てほしかったところ。なおボタン類は通常のJAMMAパネルを使用、ショット
入力の部分だけこのパネルでプレイしています。ちなみにゴルフィンググレイツ2の場合はボタンが6つ
ですが、ボタン類も全て拡張端子に接続でJAMMAからは出ていないのでこの手法は使えません。




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