トップページ

アーケードゲーム トップ

液晶モニターでゲーム基板をプレイ

2003年ごろアーケード用モニター大手だったナナオがブラウン管モニターの製造を中止しました。
それからしばらくして、国内でのブラウン管の製造が中止されました。これからはブラウン管モニター
はどんどん無くなっていくと思われます。ゲーム基板にとっては一大事です。なぜならば、ブラウン管
モニターでないと、うまく映らないゲーム基板が結構あるためです。理由を申しますと、ゲーム基板の
映像信号は基板内部で作られている都合上、あまり正確ではありません。たとえば映像信号の内、
同期信号のパルスのサイズによって画像のサイズや表示位置が決まるのですが、ゲーム基板ごと
にそれらはまちまちです。これらは同期信号がゲーム基板ごとにばらついているのを示しています。

ブラウン管モニターの場合、映像信号に対する許容範囲が広いので少々ヘンな信号でも映りますし、
画像のサイズや位置調整もブラウン管にかける電圧で調整できますから、融通が利いたわけです。

液晶モニターは画像を取り込んでデータ化する都合上、映像信号の受付範囲が限定されます。しかも
通常液晶モニターは31khzより上の同期信号しか対応しませんから、15khzの信号を映すためには
アップスキャンする装置が必要です。それを画面に表示出来るかどうかは、搭載している液晶ドライバ
ICの能力で決まります。この2つの許容範囲が広い物同士を組合すと、より多くのゲーム基板が映せ
る事になります。今後の事を考えると、液晶モニターでゲーム基板をプレイする事も考えておいた方が
よさそうです。ブラウン管は大きなサイズだと、狭い部屋にはスペース的にきついと言うのもあります。

■ 24インチモニターでプレイ

主催者も液晶モニターは持っていますが、最大で19インチと小型です。もう少し大きい物が欲しい
と思っていました。しかし家電量販店に売っている新品は、大きすぎる上にゲーム基板に使えるか
どうか分かりませんし、新品なので価格も高いです。そこでアーケードゲーム機から取り外した中古
モニターを入手してみました。元々ゲーム機に付いていた物なので、ゲーム基板との相性は普通の
テレビよりいいかも知れない。と、期待しています。

入手したのはダービーオーナーズクラブに使用されていたモニター(24インチ)です。このモニターは
両サイドにスピーカーも付いていてデザイン的にもGOOD。スペースエイジ系インテリアに似合いそう
な感じです。なお、下の写真では右のスピーカーカバーは取り外してあります。



入手後はまず動作確認です。最初にNAOMI(31khz)を映してみました。ワイドモニターなので横に
引き伸ばされた形で映りました。まあ、NAOMIが映るのは当然で、これが映らなければどうしようも
ありません。

次はDVDビデオです。DVDプレーヤーからの出力はコンポーネント信号です。このモニターにはコン
ポーネント信号の入力端子は付いていないので、別に変換基板をつけて対応する必要があります。
下の写真が使用した変換基板です。ほぼ同じ部品構成で表面のシルク印刷だけが異なる物が何
種類かある様です。とりあえず一番安価だった物を入手してみました。結果は普通に映りました。
コンポーネント入力が使えると言うことは、家庭用ゲーム機にも使えそうですね。



さて、次が最終目的JAMMA規格(15khz)のゲーム基板です。これにはアップスキャンコンバーター
XRGB-1を使用しました。上記の変換基板にもアップスキャン機能があるのですが、以前試した
ところ今一だったので、こちらを使用して実験します。(ちなみにXRGB-2や3は持っていない)
映すゲーム基板はネオジオを使用。結果はこれまたアッサリ映りました。映ったついでにモニター
のOSDキーボードで表示画面を調整すると、画面のモードが4:3に出来る事が判明しました。
これならば普段使い用に十分使えます。早速、常用するためのスタンドなどの製作に入りました。



まずはモニター本体の加工です。モニター上部に透明アクリルの棒が付いています。この部分は
本来光りそうな構造です。発光させるような部品は付いていませんでしたが、配線は来ています。
そこで高輝度LEDと水道の配管パーツを使い、光らせる事にします。LEDの色は緑色をチョイス。



電気の配線はJSTのSMコネクタが来ています。SMコネクタは最も広く使われている、NHコネクタ
とピンコンタクトが共用できます。そこで本来のSMコネクタではなく、NHコネクタで代用します。
カバーの中に隠れますし、根元のクリップで固定できますから、これで十分です。



次に、このモニターには下部のカバーが無く、配線が出たままになっています。この部分にカバー
を付けなくてはなりません。サイズを測ったところφ40mmの半円形の物がジャストです。使えそうな
パーツを探しましたが、結局φ38mmのステンレス巻きパイプを使うことにしました。ジャストサイズ
より2mmほど小さいですが、許せる範囲でしょう。とりあえず買ってきたパイプを半分に切断します。



まさかと思っていたが・・・。切断したら巻いてあるステンレスが取れてしまった。ステンレス
は継ぎ目で止めてあるだけだった。ここは両面テープを全体に貼り付けて固定します。



カバーが出来ましたので、モニターに取り付けます。イルミネーションLEDとスピーカー端子の配線
も延長して引き出しておきます。下の写真左が加工が完了したモニターになります。



モニターの加工が完了しましたので、次はスタンドです。直前までどの様なデザインにするか未定
だったのですが、そこら辺に転がっていた木片を適当に組み合わせたところ、結構安定しました。
適当に作った割には、見た目が特に悪いわけでもなかったので、もうこのまま行きます。前面は
大きなRデザインにしました。この形に合わせて木材を取り付け、カンナで仕上げます。上面には
アルミパネルを取り付けて、そこにOSDキーボードを取り付ける様にします。



スタンドの背面と足の両横はカッティングシートを貼ります。パネル面と前面のR部はプラスチック
シートを貼ります。プラスチックシートを貼り付ける前にOSDキーボードを先に取り付けておきます。
キーボードの取り付けネジをパネル表面に出さない様にするためです。ネジの頭がパネル表面に
出ていると、デザイン的に今一ですからね。その代わり?見えない裏側などはカッティングシート
すら貼っていない木材そのままです。まあ、気に入らなければ後からでも貼れる部分です。



いよいよモニター本体とスタンドを合体させます。写真には写っていませんが、コンポーネント
信号の変換基盤もスタンドの中に取り付けます。それ用の電源配線の追加も行っておきます。
なお、モニターとスタンドの固定は、モニター背面にある取り付け穴(M6タップ穴)を利用して
いますが、割と弱い板金です。きつく締めるとすぐバカになりそうです。元々筐体に斜めに
取り付けてありましたから、強度はあまり必要なかったのかもしれません。注意が必要です。



完成しました。下の写真では4:3モードで映しています。やっつけで作った割には、まあまあの出来かな。

24インチアーケードゲームモニター



■



さて、完成したからには映りにくいと思われる基板を接続して、どこまで対応できるか調べてみました。

表示実験には、2種類のXRGB-1と色差変換基板のアップスキャン機能、それと同期信号をより安定化
させるためにLM1881の基板(RGBの出力レベルの調整ボリューム付)を急遽製作して実験しました。



2種類のXRGB-1の違いですが、外見上はディップスイッチが4つの物と3つの物になっています。
4つの物の方が画像が綺麗ですが、3つの物でなければ映らない基板が過去にありました。





■ 24khzの基板(サイバリオン)

24khzの基板の場合、アップスキャン無しで映る場合がありますが、このモニターで
は映りませんでした。色差変換基板では一応映りましたが、数分で白っぽくなります。
黒レベルの固定が出来ていない感じです。24khzの基板を映すのは無理な様です。

アップスキャン無しで接続 XRGB-1 3Pタイプ XRGB-1 4Pタイプ 変換基板のアップスキャン
ノーシグナル状態 アウトオブレンジ たまに点滅するだけ だんだん白っぽくなる
ノーシグナル状態
アウトオブレンジ
たまに点滅するだけ
だんだん白っぽくなる



■ ジャレコ モモコ120%

モモコ120%は同期信号が特にヘンで、主催者の持っている基板は、ナナオのモニターでも
歪んで映ると言う強者です。RGBではまともに映らないので、ビデオ変換して映している人もいる
らしい。こちらは色差変換基板+LM1881の組み合わせでうまく映りました。意外な結果でした。
この基板は、基板の個体によっては映らない可能性があると思います。

XRGB-1 3Pタイプ XRGB-1 4Pタイプ 変換基板のアップスキャン 変換基板+LM1881
何も映らず 何も映らず たまにノイズが出るだけ 綺麗に映る
何も映らず
何も映らず
たまにノイズが出るだけ
綺麗に映る



■ アイレム R-TYPE

アイレムの基板も、同期が特殊だとかRGB出力が低くて映りにくい基板といわれています。
こちらも色差変換基板でうまく映りました。各接続にLM1881を繋いで実験してみましたが、
XRGB-1ではやはり映らず、色差変換基板ではあってもなくても映る。変化無しでした。

XRGB-1 3Pタイプ XRGB-1 4Pタイプ 変換基板のアップスキャン XRGB-1+LM1881
アウトオブレンジ アウトオブレンジ 綺麗に映る アウトオブレンジのまま
アウトオブレンジ
アウトオブレンジ
綺麗に映る
アウトオブレンジのまま



■ セガ ファンタジーゾーン

セガのシステム16A、ファンタジーゾーンです。これは4PタイプのXRGB-1が最もうまく映りました。
3Pタイプでは画面がぶれます。LM1881を繋ぐと止まります。色差変換基板は画像がやや荒く、
画面のぶれが酷いです。LM1881を繋いでも変わりません。写真では分かりにくい部分ですね。

XRGB-1 3Pタイプ XRGB-1 4Pタイプ 変換基板のアップスキャン 変換基板+LM1881
細かくぶれる 綺麗に映る ぶれが多い ぶれは止まらず
細かくぶれる
綺麗に映る
ぶれが多い
ぶれは止まらず



■ ナムコ ピストル大名

ナムコ システムTのピストル大名です。全ての条件で綺麗に映りましたが、色差変換基板で
映すと名前登録の時、一瞬画面がぶれます。LM1881を接続するとぶれは無くなりました。

XRGB-1 3Pタイプ XRGB-1 4Pタイプ 変換基板のアップスキャン 変換基板+LM1881
綺麗に映る 綺麗に映る この画面で一瞬ぶれる ぶれなくなった
綺麗に映る
綺麗に映る
この画面で一瞬ぶれる
ぶれなくなった



■ 任天堂 ドンキーコング

任天堂の基板はRGBの各色信号が反転されており、そのままではまともに表示されないのは有名です。
色反転基板を繋いで表示させているのですが、使用する色反転基板によっては表示できない可能性が
あります。実際には縦画面のゲームなので、このモニターでプレイすることはたぶん無いのですが。表示
実験の結果は全ての条件で問題なく映りましたが、たまに?画像が固まるなど不安定な時がある様です。

XRGB-1 4Pタイプ XRGB-1 3Pタイプ 変換基板のアップスキャン 変換基板+LM1881
綺麗に映る 綺麗に映る 綺麗に映る 綺麗に映る
綺麗に映る
綺麗に映る
綺麗に映る
綺麗に映る



液晶モニターによっては、XRGB-1の3Pタイプでは画面に縦じま状のノイズが出たりするのですが、
このモニターでは差異は感じられませんでした。また、このモニターは視野角が広く、上や下から見
ても、明るさなどの変化が少なくてGOODです。しかも映りにくいと言われる基板も概ね映ったので、
これから大活躍してくれるでしょう。



■



さて、セッティングが完了した24インチモニターですが、その後ほぼ毎日稼動しています。そうなると
配線をもっとすっきりさせて、ゲーム基板を交換した時の接続変更をスムーズに行える様にしよう!
と思い立ちました。

JAMMAハーネスからの映像出力はDサブ15ピンで作ってあるのですが、XRGB-1の入力はRGBマルチ
21ピンなので変換ケーブルを繋いでいます。さらに途中にLM1881の基板を挟む場合は、それを繋ぐ
ためにDサブのオスメス変換(ジェンダーチェンジャ)がまた必要になるわけで、もうゴチャゴチャです。

そこで、まずXRGB-1にDサブ15ピンをじかに繋げる様にします。入力がDサブ、出力が21ピンの変換
コネクタを作ればいいわけです。まずはアルミアングルを用意して、21ピンコネクタの接続部がはまる
角穴をあけます。反対側にはDサブ15ピンが付くパーツをアクリルで製作。



ガワが出来たので早速配線。しかし・・・。小さく作りすぎたせいか線材がかさばり、ガワの前後を組合
わせる事が出来ない。仕方なく、フラットケーブルをばらして細い線を取り出し、それで配線したところ
何とか収まりました。これでRGBマルチ21ピンコネクタが不要になり、取り扱い性は大幅に向上しました。



さて、次はLM1881の基板です。この基板は今回の実験用に急慮作った物で、ケースにも入って
いないため、実験中に配線が切れまくってえらい手間がかかりました。また、バラック状態では、
どっちが入力でどっちが出力か分からなくなる事もしばしば。そこでこれもケースに組み込みます。

まずは適当なアクリルの端材を持ってきてケースに加工。ケースが出来たら早速組付けですが・・。
ケースが小さすぎて線材がかさばり、組み込む事が出来ない。(またかよ) そもそも持ってきた
材料のサイズが小さすぎた。しかし”どうせちっこい基板だし収まるだろ”と、そのまま加工したら
このザマである。またまたフラットケーブルをばらして細い線材を取り出し、それで配線、組込み。



ケースの組み付けには2mmのネジを使用。ネジの組み付けもヤワで、なにかすぐに壊れそうな感じが
しましたが、ネジを全部組み付けると案外丈夫でした。出力側にはシュリンクのDサブも取り付け。
LM1881の電源はDサブ15ピンから供給しますが、電源の配線が無い場合に備えてDCジャックも装備。



それともう一つ、昔作った同期信号のタイミングをずらす装置とビデオコンバーターを出して
きました。普段あまり使わない物なのですが、エキシディのサーカスで試しに使って見ました。





■



ゲーム基板ごとの接続変更がラクになりましたので、また基板の表示実験をしてみます。
今回XRGB-1は4Pタイプのみで映しています。前回ほとんど変化が無かったためです。



■ セガ パワードリフト

セガの大型筐体のゲーム、パワードリフトです。特に問題も無く綺麗に映りました。

XRGB-1 変換基板のアップスキャン
綺麗に映る 綺麗に映る
綺麗に映る
綺麗に映る



■ タイトー マージャンクエスト&プリルラ

タイトーのマージャンクエストとプリルラです。マージャンクエストはXRGB-1と変換基板の両方で
問題無く映りました。しかしプリルラはXRGB-1ではいいのですが、変換基板では画面がぶれます。
LM1881を繋ぐと良くなります。この基板はどちらもF2システムで、同じタイプのマザー(小基板)
を使っています。 う〜む。なぜだろう?

XRGB-1 変換基板のアップスキャン 変換基板のアップスキャン 変換基板+LM1881
綺麗に映る 綺麗に映る 画面がぶれる 綺麗に映る
綺麗に映る
綺麗に映る
画面がぶれる
綺麗に映る



■ テクノスジャパン 熱血硬派くにおくん

熱血硬派くにおくんです。この基板は変換基板とLM1881の組み合わせでうまく映りました。ちなみに
この基板は画像が縦長っぽく映ります。どのモニターで映してもその様に映るので、元からこの様な
映像信号が出ている様です。そこでモニターの設定をワイドモードにしたところ丁度良くなりました。

XRGB-1 XRGB-1+LM1881 変換基板のアップスキャン 変換基板+LM1881
アウトオブレンジ アウトオブレンジ 画面がぶれる ぶれなくなった
アウトオブレンジ
アウトオブレンジ
画面がぶれる
ぶれなくなった



■ インクレディブルテクノロジー ワールドクラスボウリング

ワールドクラスボウリングです。この基板は+5Vの電圧を高めにしないと起動しない基板です。
この基板も変換基板とLM1881の組み合わせで綺麗に映りました。先のくにおくんにも言えるの
ですが、変換基板で画面がぶれる場合、JAMMAのSYNC出力に180Ωの抵抗を直列に入れて
信号レベルを落とすと、画面のぶれがましになる場合があります。起動してからの時間経過等
によっては抵抗無しでも、ぶれずに映る場合もあったりするので確かなことは言えないのですが。

XRGB-1 XRGB-1+LM1881 変換基板のアップスキャン 変換基板+LM1881
アウトオブレンジ アウトオブレンジ 画面がぶれる ぶれなくなった
アウトオブレンジ
アウトオブレンジ
画面がぶれる
ぶれなくなった



■ データイースト グレート・ラグタイム・ショー

グレート・ラグタイム・ショーです。データイーストの基板はどれをとっても液晶では映り難いの
ですが、色差変換基板でうまく映りました。この基板はなんとLM1881を繋ぐと画面がぶれます。


XRGB-1 XRGB-1+LM1881 変換基板のアップスキャン 変換基板+LM1881
アウトオブレンジ アウトオブレン 綺麗に映る 画面がぶれる
アウトオブレンジ
アウトオブレンジ
綺麗に映る
画面がぶれる



■ エキシディ サーカス

この基板はキッツイです。ナナオのブラウン管モニター(25インチ)でも画像が歪んで映りました。
同じナナオでも、14インチでは問題なく映ったと思いますので、この点はモモコ120%よりはまし?
タイミング基板を試しに繋いで映したら、ぐちゃぐちゃながらも一応表示。更にビデオ(コンポジット)
出力化してXRGB-1経由で映したら、ややましな画面に。どっちみちゲームは出来ませんが。

XRGB-1 変換基板+LM1881 変換基板+タイミング基板 変換+タイミング+ビデオ
アウトオブレンジ アウトオブレンジ ぶれっぱなし 歪みっぱなし
アウトオブレンジ
アウトオブレンジ
ぶれっぱなし
歪みっぱなし



液晶モニターでゲーム基板をプレイ トップ