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15khz液晶で1&2&3画面モニターを製作

液晶モニターの映像入力は通常31khzからの対応ですが、中には15khz入力の物もあります。
15khz液晶はアナログRGB入力の物が殆どなので、ゲーム基板にそのまま接続できて好都合。
今まではそれを用いて、液晶モニター付コントロールボックスとか液晶モニター付ゲームハード
を作ってきましたが、今回は組込みでは無く汎用に使う目的で各種モニターを製作して見ました。

さて、今回製作に使用するのはaitendoで売られていた7インチの物です。以前は4インチ程度
から7インチまで各種サイズが色々な販売店で売られていましたが、最近では全く見かけなく
なりました。15khzタイプの液晶が生産されなくなり、流通していた物も無くなった為と思われま
す。今回使用する液晶の型番はLQ070A3AG01。15khzアナログRGB入力液晶としては最終、
最大サイズです。以前はサイズ違いでLQ6AN101とか、LQ056A3AG01、LQ070T3AG02等が
よく出回っていました。これらの液晶は型番が違ってもピン配列は全て同じなので、そのまま
差し替えが可能だったりします。下の写真は動作確認用に製作したインターフェイス基板。

モニターインターフェイス基板


実際にゲームに使用するモニターは、モニターの制御基板からじかに配線を引き出します。
理由は回転させても配線が抜けたりしないとか、取り付けや組込みを行う時の作業性がこち
らの方がいいためです。本来液晶との接続は上のインターフェイス基板の様にフレキケーブル
を使用するのですが、フレキの端子部は脆弱で、抜き差しを数回行うと端子がめくれてきます。
フレキかコネクタの方か忘れましたが、抜き差し回数のメーカー保障は3〜5回程度だったと思い
ます。また、フレキ用の接続コネクタを使用する場合は、コネクタの端子に半田付けをする事に
なりますが、端子のピッチが結構細かいので半田付けは大変ですし、もし付けても専用基板を
使用しないリード線での配線は少しの応力で半田が外れたりするのでこちらの方が安心です。

モニター基板に配線


■ 1画面モニター

まずは1画面モニターです。画面の回転機能や、角度調整がラクに出来る様に自在ジョイント
にしてみました。基本ゲーム基板用なのですが、スイッチにて家庭用ゲーム機のRGB入力にも
対応出来る様にしてあります。R、G、B、の各入力に抵抗が挟んであって、それを切り替えて
いるだけです。ここでもう一押し、コンポジットビデオも入力可能にすれば一般的なビデオ出力
のゲーム機やビデオモニターにも使えて用途が広がります。そこでaitendoでビデオ→RGBの
変換基板を購入して組み込んでみました。さらに今回は普段はあまり行わないモニター外周の
カバーも試験的に作って付けてみました。

1画面モニター


下の写真はビデオ入力で映してみたスーパーファミコン、超魔界村です。モニターが小さ目と
言うこともあって、ビデオ入力でも遜色ない映りです。

1画面モニター ビデオ入力画面


■ 2画面モニター

次は2画面モニターです。業務用ゲームではまれに2画面使用ゲームがあります。有名なところ
では、任天堂パンチアウトシリーズとか、ダライアスUとかでしょうか。これらのゲームを普通の
モニター1台でプレイする場合は、スイッチでモニターを切り替えるか、面倒だから片方は見ない
パターンになってしまいます。そこでモニターを2つ並べる事を考えるのですが、どうせなら1台の
スタンドに2つのモニターを引っ付けた物を製作して、見た目にもスマートな物にしてみました。
また、友人から”ゲームセンターの様に対面姿勢で格闘ゲームをプレイしたいと言ってるヤツが
いる”と言う意見も聞きましたので、対面方向にセッティング出来る様にも考えてみました。

2画面モニター スーパーパンチアウト


要は1画面モニターを2つ並べ、自在に動く様にした物です。いろんな方向を向きますが・・・。




上のヤツ(スーパーパンチアウト)以外では、横に並べるか、対面セッティングになるだろうな。

2画面モニター 横&対戦セッティング


■ 3画面モニター

1画面、2画面と来たので次は3画面です。3画面と言えばタイトーダライアスとかニンジャウォー
リアーズ。それ以外ではタツミのレースゲーム、TX-1が浮かびます。これら3画面のゲームは
全て横にモニターを3台並べています。要は方向固定で縦方向などには動かしません。そこで、
どうせ方向を変えないのなら、この際ハーフミラーで合成、継ぎ目の無い3画面にして見ます。

さて、実際に製作するとなると、ポイントはやはりミラー。うまく合成、表示できる物を選択しな
ければなりません。一番のポイントは透過率で、50%の物が入手できればベストですが、その
様なミラーは普通の販売品ではありませんでした。最大でアクリル製の30%です。ガラス製の
物に至っては最大8%の物しか無く、これでは輝度に差が出すぎて使用できません。熱線反射
ガラスといわれる物は20%の物がありますが、高価ですし使用できるかどうか分かりません。
それ以外で使えそうな物としては、車のウインドウに貼るミラーフィルムがあります。透過率は
19%。まだまだ低いのですが、使えるなら安価に出来そうです。貼る手間は大変ですが・・・。
早速試してみました。




結果は色再現がいまひとつで、画面が綺麗に見えません。反射膜を構成している材料が、
銀色の顔料系?の様な印象です(真実は分からないのですが)。また、フィルムの表面が
微妙に凸凹しており、完全な平面で無いために、液晶のドットがいびつに見えてしまいます。
その様な訳で、カーフィルムでは良い結果は得られませんでした。

■

そうなるとアクリル一択ですが、アクリル製ハーフミラーは製造時期により品質に大きな差が
ある事が分かりました。しかもどの様な品物が来るかは実際に手にするまで分かりません。
電話で店に問い合わせをしても、店員がハーフミラーの品質の変化について理解していない
ので通じません。前など注文前に見本品を送ってもらってから発注したのですが、送られて
きたのは見本品とは違う物でした。ここで比較のために主催者が古い部材を探し出し、品質
の変化を調査したのが下の写真です。すると困った事に品質がどんどん悪くなっています。


写真左
2007年以前の物
綺麗なミラー面です。画像も綺麗に透過&反射します。古くなると反射膜の中に気泡が入る事がある様です。
写真中
2008年以降の物
うっすらと油の滲みの様な模様が見えます。モニターに映る背景が白一色だと滲み模様が確認できます。
写真右
現在の商品
カーフィルムと同じ様な微妙な凸凹が反射膜にあり、液晶のドットがいびつに見えてしまいます。背景が白一色だと滲み模様も確認できます。

ハーフミラー新旧

現在の商品にある微妙な凹凸は均一では無く、位置によって出方が変わると言う難物。
その様な訳で良い部分を選んで使用する必要があります。ただ、色再現はカーフィルム
と比べるとだいぶいいので、この点は救いです。なお、 現在日本でアクリルハーフミラー
を生産しているのは一社だけで、流通もこれしか無い様ですので、もうこれでいきます。

■

まずはオープンタイプ。アクリルでL型の台座を2つ作り、ステンレスパイプで接続。そこに
モニターとハーフミラーを乗せています。このタイプは調整幅が広いのと、モニターの放熱が
良いのが特徴ですが、その反面、可動部が多すぎて合わせた合成が狂い易いのが難点。




見た目はこちらの方がメカっぽくて目立ちます。

オープン型3画面モニター



■

次はボックスタイプ。木材を切り出して箱型に組みます。

3画面モニターケース加工


ケースに塗装&化粧シートを貼り、モニターをセットしたところ。反射させる側のモニターを
下に1台セットしていますがこれはタイトーオリジナル筐体とは逆。(オリジナルは下に2台)。
この様にした理由は、反射させるモニターの輝度を少し落として左右との輝度が近くなる様
にしたのですが、その際モニター2台の輝度を落とすより、1台で済む方を選んだ訳です。

3画面モニター組み込み


画像を映すとモニターのフチの銀色がミラーに反射して見苦かったので、フチに黒色の
アセテートテープを貼って、映り込みを防いでいます。 少し上方から見ると左右と真ん中
が良く似た感じに見える様です。こちらはボックス入りなので扱いはずいぶんラクです。

ボックス型3画面モニター



■ 液晶のキズを修理

製作中とか保管中に液晶表面にうっかりキズを付けてしまう事があります。また、使用中に
物が当たってキズが付く事もあるでしょう。キズが付いても気にならない場所ならばいいの
ですが中心部だったりすると気になります。下の写真は仕舞ってあるのを出す時に落っこと
し、あわてて拾い上げるも画面の真ん中にキズが。うわ最悪!ここは何とかキズを分から
なくしたいところですが、この手のキズは光を透過させると言う都合上、一般的に良く行わ
れる傷消し(サンドペーパーでキズを消してコンパウンドで磨いて直す方法)は使えません。
実際やった訳では無いので想像なのですが、表面のツヤとか見え方が酷くなって、やらん方
がマシだったと言うのは目に見えています。なのでそれ以外の方法、透明な樹脂を塗布し
てキズを埋めた後、面一に仕上げるとか、透明なフィルムを全体に貼るとかやって見ました
が上手くいきませんでした。それどころかやり直すたびにどんどんキズが増えていきました。




対策としてはやはりキズの付いた表面のシートを張り替えるしかありません。張り替えるシート
は不要な液晶モニターがあればそれから剥がして流用出来ます。ただし今使っている液晶より
大きい液晶から剥がす必要があります。理由はカドとか剥がし始めの部分は折れたりして癖が
付き易いので再利用しにくく、結果大き目のやつからいいとこ取りをする必要があるからです。
また、剥がしたやつには接着用の粘着が付いていますが、これの再利用は恐らく無理です。接
着剤はシンナー等で全部剥がし、モニターへの貼り付けはモニターの外枠に両面テープで貼り
付けた方が作業的にラクですから、その為にも元のより大きい方が有用です。それにもしホコリ
が間に入っても、この方法だとエアブローで除去出来ますから対策もラクです。

下の写真はモニターからシートを剥がしたところ。シートは偏光シートと呼ばれる物で、これを取
るとモニターには何も映らなく(判別出来なく)なってしまいます。シートを載せるとその部分だけ
画像が判別出来ます。




偏光シートは偏光と呼ばれるだけあって、取り付け角度を変えると色が反転してしまいます。
下の写真は沙羅曼蛇ですが、右のやつはプロミネンスがライフフォースみたいです。




そこで思い立ちました。色が反転するなら任天堂VS基板の色反転に使えるのでは?下の写真左
はバルーンファイトの基板と自作のJAMMA変換です。これはビデオアンプ+色反転を行うタイプ。
まずは色反転ありできちんと映る事を確認します。そこで次に基板からジカにRGB信号を液晶に
突っ込んで見ましたが、さっぱり映らず。なので次にアンプだけ通して(色反転無しで)突っ込みま
したが、やはり映らず。色反転と言っても色のデータが反転しているのでは無く、電圧の掛かりが
逆な訳なので液晶では無理だった様だ。そこでまたまた思いつきました。正規の色信号を反転す
る事は出来る訳です。ならばRGBファミコンに2C04をセット、偏光シートで色反転出来るのでは?
もっとも2C04の場合は色反転では無く、カラーパレットの違いなのでまともな色が出ないのは分
かっているのですが、とりあえず実験と言う事で。で、結果を申しますと元々の2C04の色(要する
にヘンな色)は出ましたが、偏光シートの角度を変えても反転されず、真っ白と言う結果でした。




さて、今回の修理は他の液晶からシートを剥がすのでは無く、新たにシートを入手して対応しま
す。実は単に剥がす液晶が無かっただけと言うオチ。新品シートはショップでも売っている場合
があるし、ネットオークションでも出ている様です。




まずは上の写真左の長めのやつから。シートを載せると画像が出ましたがどう頑張っても正しい
色になりません。下の写真右では斜め方向から見ていますが、この位置から見たこれが最良の
色です。う〜む使い物にならん。




次に正方形の方。これも載せて見たけどヘンな色です。しかし斜め45°にすると鮮やかな画面に!
これは使える!しかも前のやつよりスモークの度合いが薄く、全体的に輝度が上がっています。
しかし45°方向にセットするとシートのサイズが小さく画面をカバー仕切れません。う〜む残念だ。
もう少し大きいのを買う必要があるな・・・。





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