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ゲーム基板を自己修理 4

ゲーム基板の自己修理ネタがまたまた溜まってきましたので、新たに「ゲーム基板を自己修理4」
で紹介します。主催者の場合ゲーム基板の修理スキルは殆ど持ち合わせていませんし、特にソフト
系の知識は全くありませんから、出来るのはハード系の簡単な物のみになります。なおゲーム基板
の修理と言えども、不具合に至った状況証拠が大事だと思います。なので状況証拠を残す、と言う
意味でも、触らずにプロに任せるのが鉄則だと思います。自分で最後まで修理が出来るのに越した
事はありませんが、途中でプロに投げるのならば、最初からプロに任せましょう。素人がヘンにい
じってこじらすと逆に修理が大変になり、最悪断られてしまう可能性も出てくると思います。

■ セガ スロットルレバーのセンサーを修理

まずはセガ スロットルレバーの修理です。これは別のコーナーフライトコントローラーの製作
で作ったアフターバーナークライマックスのやつなのですが、ナゼか?クライマックスモードに入
らなくなってしまったのです。クライマックスモードはスロットルレバーを最大位置から更に押し
込んで発動させます。と言う事は押し込み検知用のフォトインタラプタがいかんとか?下の写真が
スロットルレバーより外したフォトインタラプタ。黒いカバーを外してみると、片方の素子(受光
側)が茶色くなっている。




うう~む。ハーネスの不具合により?過電圧が掛かった様な雰囲気。こりゃフォトインタラプタの
交換です。しかし・・・。交換用の純正パーツなど持ってはいません。なのでここはフォトインタ
ラプタそのものを修理します。前に別のコーナーゲーム基板用センサー図鑑で書きましたが、セン
サー素子そのものの定格はどのフォトインタラプタでもほぼ同じです。なので他のやつから素子を
移植すればいいのです。で、流用するフォトインタラプタですが、受光側が3本足のものでした。
3本足タイプは出力部にバッファ内蔵型と思われるものです。幸いこのタイプも持っていましたの
でこれから流用します(下の写真左)。下の写真中は交換前、右が交換後の写真です。




早速スロットルレバーに取り付けて動作確認をします。結果は無事復活。今回は無理やり同じ形にし
ましたが、要はスイッチがONすればいいだけなので、レバー用のマイクロスイッチでも行けるはず
ですし、そちらの方が過電圧にも強いですから壊れなくていいかも。なおこの後セガに純正のフォト
インタラプタの問い合わせをしたのですが、その時の回答はバカに安く(200円)思わず拍子抜けし
ました。(なお2019年現在では価格はもちろん、取り扱ってるのかどうかすら不明です)。




■ セガ リンドバーグ用DVDドライブのメンテ

引き続きリンドバーグネタです。主催者が持っているリンドバーグソフトはアフターバーナークライ
マックスのみなのですが、別のコーナーSEGA リンドバーグ を起動にある様に立ち上げには結構苦労
しました。それで今回しばらくぶりにリンドバーグを立ち上げてみたところ例によって何かヘン。そ
れでまたDVDドライブを出してきて読み込みから行うか、と思ったのですが、今度はDVDドライブの
トレーが引っかかって出てこない。なんじゃこりゃ~。と言う訳でアフターバーナークライマックス
の前にDVDドライブをメンテする事になってしまいました。




さて黒いケースからDVDドライブを取り出し、DVDドライブのネジ4本を外します。するとDVDドライブ
の底蓋が外れました(下の写真左)。トレーの駆動メカは上蓋部分です。しかしこれが外れない。上蓋が
前面パネルにしっかりはまっています。トレーが前面に引き出せれば、それに合わせて前面パネルをずら
して上蓋が外れそうなのですが、そもそもトレーが動きませんからね。結局上蓋を斜めにずらし、前面パ
ネルごとトレーを引っ張り出して外しました。外した結果分かった事は、上蓋は前面パネル左右と上部中
央のツメで留まっていると言う事でした。下の写真中が上部中央のツメの部分です。




上蓋も外れたし、さあチェックだ!と思ったのですが今度はトレーが引っ込みません。トレーを手で引っ
込めようとすると、DVDメディアの回転スピンドルがせりあがってきてトレーにぶつかり、引っ込むのを
阻害します。これは下の写真にある左右に動く白いパーツを手で左右にカシャカシャ動かすと、動作が
正常になりトレーを閉める事が出来ました。




それで改めてトレーの開閉を行うと、何の問題もなく動作。プラパーツが引っかかっていたのか?とに
かく動いたので元通り組み立てます。それで動作確認すると・・・。トレーが動かない。仕方なくまた
分解します。すると何の問題もなく動きます。どうやら上蓋を閉めると動かなくなる様です。そこで上
蓋と下蓋を留めるネジを一本締めるごとにトレーを開閉させ、動く事を確認しながら元に戻したところ
何とか動く様に組むことができました。動いたとは言っても、ハッキリした原因がつかめた訳ではあり
ませんし、次動作させたらまた動かなくなってる様な気はします。そこでDVDドライブを左右に振った
り、裏返したりしてトレーを動かしてみたところ、裏返すとトレーが出てこない事が判明。再度分解し
て上蓋が無い状態にすると、裏返しでも普通にトレーが出てきます。メカの動きを確認したいところで
すがトレーの下であるため見る事は出来ませんし、しかも裏返った状態での動作です。動作状態は確認
できないのでトレーを外してメカを見てみます。トレーの外し方は、トレーのツメを細いマイナスドラ
イバーで押して外します(下の写真左)。下の写真右はトレー開閉のギアを全て外したところ。写真右
の黄色いプーリーの右側にあるパーツがふらついて位置が決まらない感じだったので、多分このパーツ
に付いているスプリングが怪しい、と思っていたのですがスプリング等は何も付いていませんでした。
黒いベルトも怪しいと思ったのですが、ピッタリの物は手持ちにありませんし、元のもまだまだ行けそ
うだったのでそのままにしています。




分解しても消耗している部分は確認できませんし、スプリングも無かったのでグリスアップだけして組
み立てます。そして動作確認するとその時は動きましたが、次の日になるとやはり動かなくなっていま
した。動作状況をもう一度確認するしかない!と言う事で今度はDVDドライブの前面パネルを外して組
み立て、トレーを開閉させます。(下の写真左)。それでもやはり原因は分かりません。なので次は
上蓋を少し浮かせて動作させてみました。それでも同じです。ここで気づきました。スピンドルが磁石
になっていて上蓋に張り付くのでは?それでスピンドル部にドライバーを近づけると見事に引っ付きま
す(下の写真中)。こうなると磁石から引きはがす力が弱い、つまりベルトがヘタっていると言う事に
なります。ピッタリのベルトは持っていませんが、近い物ならあります。下の写真右で左側が元からの
やつ、右側が用意した新品。写真では殆ど同じに見えますが、新品はかなりきつく、回転がメチャ遅く
なります。それで先ほどは交換しなかったのですが、再度これをセットして今度は裏返して開くか確か
めてみます。結果は動きが遅いためか全開と同時にまた閉まってしまいます。開閉速度を別にしても、
このベルトでは代用は出来ないと言う事です。肝心の裏返して開くかどうかですが、引っかかりながら
も一応開きました。




やっぱベルトの交換か。ベルトは無いので新たに入手するまでは現状になります。もうこのドライブを
修理するより別のに入れ替えた方が早いかもと思い始めました。純正型番はパイオニアのDVD-123です
が、実際は他のでもいいらしいし。しかし出回っている中古よりこっちの方が消耗は少ないと思うので
思案のしどころ。まあどちらにしろあまり使わないから現状放置でもいいかも。ちなみにアフターバー
ナークライマックスの立ち上がり不良は、電源の供給電圧が低かっただけでした。起動不良でOSとかの
再読み込みが始まっても、DVDから再インストールする必要はありませんでした。




■ タイトー 火激の修理

次はタイトーから発売された火激。このゲームはシンプルなボクシングゲームなのですが、出てくるや
つらが全員チンピラ。もしこれが普通のボクシングならどうって事無い感じなのですがチンピラにする
事によって妙に味が出ている。カワイイ系とか、熱血正義、はたまた気は小さいけど意志は強い、そん
なキャラ設定に飽きた時にプレイしたい一作。そんな火激ですが、ある日電源を入れると起動しなくな
っていました。そこでROM押しをしてみますが全く改善されず。この基板は小型で部品もそんなに多
くはありません。なので手に取って基板をよく観察します。すると・・・。なんか怪しい部分を発見。




パターンがサビている?そういやこの基板は前起動した後、しばらくそこら辺に放っぽってあった。
多分汗あるいは雨しずく等の水滴が付着し、そのまま放置したためその上にホコリがたまり、挙句に
サビた、と思われます。基板をザツに扱ってはいけない、と言う典型ですな。とにかく不良部位を発
見したので修理します。下の写真左から最初の状態、カッターナイフで削ってみた状態。これで直せ
るかと思ったのですが、思いのほかサビが進行しており、ハンダを付けるとパターンがごっそり無く
なってしまいました。なので改めてサビた部位を全て削ったのが右の状態。




かなりガッツリやられていますわ~。一般的な修理では断線部位をジャンパーワイヤーで繋ぐのです
が、主催者としてはそんなダサい修理はしたくない。もっと目立たんやり方で繋ぎます。それで修理
したのが下の写真。




修理の結果無事直りました。どうやら目に見える部分のみの不具合だった様です。よかったよかった。




■ SNK MV-1Bの修理

さて、同じ様な修理ですが次はSNKのMV-1B。この基板も上の火激と同じ様に部屋に出しっぱなしの
基板でした。だってさ、こっちはカセット差し替え式のマザーボードだし、そら出しっぱなしになる
わな。←(言いわけ)。まずは火激と同じ様に基板の外観チェックから入ります。




しかしこっちはプラスチックのカバーが付いているし、水滴やホコリからはある程度は守られるはず
なのだが・・・。疑問を抱きながらもカバーを外して基板表面をよく観察します。すると垂直に立っ
たカセットコネクタの基板にサビた部分が。




ナゼこんな部分がサビたのだろう。とにかくこちらもカッターでサビを落とし、火激と同じ方法でパ
ターンを修正します。




うむ、直りました。これは別のコーナーでも書いていますが、主催者は少しプレイして別のゲームに乗
り換える、と言うプレイスタイルです。その為MVSとケージ入りの基板以外はプチプチに包んだまま通
電しています。これは基板の温度上昇を考えるとやっていはいけない事なのですが、個人使用で短時間
だからいいだろ、と勝手に判断しています。今回の様な水滴によるサビの発生を考えると、包んだまま
の通電もいいのかも?と思います。




■ セガ ファンタジーゾーンを修理

次はセガのファンタジーゾーン。これは過去にショップで購入したもので俗に言う海外版。海外版なの
で5面のBGMがきちんと鳴るバージョン。これはBGMは完璧だがCPUがカスタムタイプなので、電池内
蔵なのが何気に痛い(通常berは電池無し)。余談ですがセガのカスタムCPUは電池の持ちがかなり良く
殆どの場合15年ぐらいは余裕で持っている様です。また、電池を外すと即動作不良になるものと、少し
くらいなら大丈夫なものがあります。主催者のファンタジーゾーンは消えにくい様でした。(過去に少
しの間電池を外した事がある)。話がそれましたが、不良内容は通電時にバグって立ち上がりが悪い、
と言うものです。入手して5年ぐらいは問題無かったのですが、最近では毎回バグっています。




例によってROMを押して再起動します。するとかなりの確率で起動します。しかしそれもだんだん確率
が低くなり、もう基板全体を押したり引いたりする状況になってきました。しかも立ち上がったと思っ
たらショップがカラとか。




ROMが接触不良なのは間違いない様ですが、どのROMなのか今一ハッキリしません。IC26の辺りっぽ
いのだが・・・。とにかくROMを5個ぐらい抜き差しすると何とか?立ち上がる感じです。そこで改め
てROMソケットを見ると、コンタクトピンが片側だけのタイプが使われています。新しい内はこれでも
接触に問題は無かったが、古くなってROM、ソケット両方の弾力性が失われた結果、接触不良になった
と思われます。その内に抜き差しだけでは起動せず、ROMの足をペンチで広げて差し直す必要が出てき
ました。これではROM自体も傷めますし、毎回こんな事やってられません。そこでICソケットを両側か
ら挟むタイプに交換します。怪しいのは5~6個ですが見た目の統一感を出すのと、今後の事を考えて
ROM全部のソケット交換をします。ただ未実装のソケットはそのままです。




動作は安定しました。ファンタジーゾーンの立ち上がり不良は数年悩んででいましたから、もっと早く
対応すれば良かった。なお、このタイプのICソケットはコナミ等の基板でも使われていますから、あち
らでも同じ対策が必要になるかも知れない。




■ アタリ スターウォーズを修理

次はアタリのスターウォーズ。この基板は軽微なトラブル(背景の星が出ないとか)はあったのですが
特に重篤な不具合は今まで出ませんでした。しかし今回起動すると音が一部出ていないのです。この基
板は回路図がありますから音声回路を追ってみます。すると音声信号は4つのサウンドICからパラで出
ています。ICの型番は良く分からなかったのですが、ICの印刷を見るとC012294と言う型番の様です。




ICの印刷模様は結構異なっているのですが全部同じ物の様です。それならばこの4つを入れ替えてみま
す。すると今まで鳴ってた音が鳴らなくなり、鳴らなかった音が出ました。このICの不良で間違いな
さそう。いや~意外と簡単に直りそうで良かった。しかし交換用ICの手持ちは無いぞ。しょうがない
のでオークションで探します。上手い具合にこのICがたくさん載ったボードがありましたのでそれを
落札、移植したところ見事に復活しました。しかしこのIC、型番印刷が上下逆berがあったりする。
それくらい揃えてもらいたいものだ。分かりにくいけど下の写真がそうです。




直ったと喜んだのも束の間、すぐに音が出なくなりました。落札した交換用のICが載った基板は、同
じくアタリのテンペストの音声基板。これには同じICが6つも載っている。それでチェックしたのです
が、6つの内生きてたのは2つ。ま、今回直ればいいや、と思っていたのですが、すぐに逝かれるとは。
しかしまだ一個あります。それを移植します。その結果は一時的に直りましたが速攻でお亡くなりに。
もう~どうなっとんねんボケカス!と言う訳でまた同じICを探します。その時知ったのですが、この
ICはPOKEYと言う愛称で呼ばれているらしい。C012294と言う型番で探すより、こっちの方が速いか
も。今回少しばかりイタイ目に遭ったので今度は張り付いてICを探します。出物を見つけたら即買で
す。ついでですがスターウォーズのケージ(金属ケース)も見つけたのでそれも入手しました。




早速ICを交換、ケージにもセットします。余談ですがICの交換は以前作ったICエキストラクターを
使用しています。これはサンハヤトの製品ですが、そのままでは到底ムリ(穴に指をかけて引っこ抜
けとある)なので指をかける穴に棒を通し、ハンドルで上に引き上げる様にしたのです。これを使う
とパッパカ抜けるし、狭いスペースでのROM交換(ナムコ システムⅡなど)で威力を発揮します。




それでICを交換した結果は、うむ!超安定動作。やっぱ怪しい中古はダメだ。それからケージに入れ
た事により、背景の星が出ない不具合も直ってしまいました。これは基板が反ったりせず、良い状態
で保持されている為と思われます。ケージには電源基板の設置部もありますので、これも付けて一体
化、ハーネスの取り回しがラクになりました。




■ コナミ 沙羅曼蛇を修理(2回目)

さて沙羅曼蛇です。この基板は割と安定していたのですが、ある日画像がバグってしまいました。これ
はグラディウスとかと共通の下基板の不具合です。不具合内容はダンジョン内で雨が降り続いている。




こちらは以前もトラブった基板なので、外観等は見ずに信号を見てみます。すると怪しい部分を発見。
LS245の13番ピンの信号が何かヘン。




実際に調子が悪かったのはLS245に繋がっているDRAM、4416だった。これを交換したら改善。




しかし暫くするとまた画像不良に。今度は4416ではなかった。しばらく見ていたが良く分からない上に
基板が炎上したのでプロに依頼。この基板は主催者自身が手を入れているし炎上もしたのですが、業者
の方も沙羅曼蛇の修理は多いし、殆どの場合直る、との事で助かった。ちなみに炎上とはスプレーガス
の可燃性成分がストーブの炎で引火、床が2秒くらい、基板が4秒くらい火の海になった。最高にびびっ
た。その後修理されて帰ってきましたが、カスタム不良だったとのこと。で、半年ほどは良かったので
すが、今度はプレイ中にいきなり画面が消えてしまいました。で、また修理依頼。それで帰ってきたの
ですが、起動すると初回から画像がバグっている。帰って来ていきなり不良とか無いだろ、と言う訳で
ROMを押してみます。すると改善。しかしその後、上のファンタジーゾーンと同じで立ち上げ時に毎回
に近い確率で画像がバグっています。接触が悪いのは下の写真左のカスタム。こればかりは同じソケッ
トの新品などありません。足の曲げとかを調整して接触が良くなるところに持っていくしかありません。
それ以外の対策としては基板をケージに入れる手があります。この基板もやや反っているので基板間に
ウレタンフォームを入れ、更にケージに入れる事によって安定状態で固定するのです。下の写真右が
製作したケージ。




ケージに入れてから動作は安定しました。静電気やホコリにも強くなるはずです。もしかしたら以前の
カスタム破損も基板の反りが関係しているかのも知れません。ただ今回のケージは、通風孔が無い行き
止まり状態ですから、長時間の稼働には注意が必要です。まあその場合は穴を開けてクーリングファン
でも付ける事にしよう。

■ ブレッツァ クリスタルオブキングスの電池をリチウムに変更

主催者はブレッツァソフトのクリスタルオブキングスを入手しました。この基板はネオジオの後継だっ
たらしいのですが、主催者はそんな噂は聞いた事ありませんでした。ネオジオの後継と言えばハイパー
ネオジオ64かアトミスウェイブでしょう。ただハイパーネオジオ64は性能が低くてオペレーターがっか
り、アトミスウェイブはセガNAOMIの簡易版みたいな物なので結果的にどっちも主流にならなかった
のだけど。そんな中クリスタルオブキングスの基板(クリスタルシステム)もあったとは。クリスタル
システムは知らないけれどゲーム(クリスタルオブキングス)はプレイしたい。それで入手の機会があ
りましたのでゲットしました。下の写真右で左がネオジオカセット、右がクリスタルシステムです。




さて基板を入手しましたが立ち上げると言語が英語です。ありゃありゃ海外版か?と思ったのですが
ここはまず日本語版になるか設定を見てみます。すると日本語に変更出来ました。しかし電源を入れ
直すと、元の英語表記に戻ってしまいます。設定が保持できない?バッテリーバックアップとか?と
思いカバーを開けると電池のパターンが。




元の電池がどんな物か良く分かりませんが、パターンから察するにボタン型ニッカドバッテリーを3連
にした物が付いていたと思われます。電圧も3.6Vで問題なさそう。3.6Vならリチウムバッテリーが使え
ます。ただ元がニッカドですから充電電流が流れます。リチウムにこれはまずいのでショットキー・
バリアダイオードを付ける事にします。それで付けたのが下の写真。バッテリーはケース内側にイン
シュロックで固定しました。




果たしてこれで上手く行くかやや不安だったのですが、次の日も、1か月後も設定を保持しています。
動作も問題ありません。ニッカド式の場合、2週間に一回ぐらいは充電した方がいいと思いますし電池
容量もドンドン目減りするし液漏れもするしで実際かなり今一。なので前オーナーが取り外したのは
良い判断だと思うし、今回リチウム化しましたから結果的に良かったのかも。余談ですが主催者はク
リスタルシステムのソフトをもう一本持っています。オマケで付いてきたのです。下の写真がそれ。
韓国製のソフトなのですが、日本のマンガ「へろへろくん」を無断でゲーム化したものらしい。ソフ
トの外観から察するに未発売なのか?ゲームはワンダーボーイ系で普通に遊べるし、むしろ良く出来
ている。こんな幻?のゲームでも検索すると動画が上がっていた。ビックリ





■ アタリ アイ・ロボットの動作を安定させる

主催者はアタリ アイ・ロボットの基板を入手しました。ケージ入り、動作未確認です。届いた基板
の動作確認をすると当然?動作しません。ただ故障と言うよりも長年放置されていたので、接触不良
の可能性が高いです。そこで基板を掃除して接触等のメンテすると画面は出ました。しかしまだ画像
はバグっています。そこで修理に出しました。修理から帰ってきてからはもちろん動作に問題は無か
ったのですが、暫く動作させると画像にノイズが混ざり始めます。




なんか前の修理コーナーゲーム基板を自己修理 3のパワードリフトを思い出します。やはりこれも電源
系なのか。アイ・ロボットの電源はアタリ社同時期のゲームと違い、スイッチング電源が使われていま
す。本来ならここで「ヨシ!純正電源に変更だ!」と言いたいところですが、専用品らしく滅多に見か
けませんし、出物があっても壊れていそうだし価格も高いしで現実的ではありません。しかも純正電源
にはハイスコア記録用の回路も入っているらしい。なんか以前アタリ フードファイトを起動で同じ様
な案件があったなあ。ノイズに関しては電源電圧が降下している可能性が高いのですが、電圧をチェッ
クしても問題はありませんし、むしろ高めに設定してもノイズは出ます。この辺りもパワードリフトと
同じ。下の写真がアイ・ロボットの基板。ハーネスの電源部はパワードリフトと同じ様にVLコネクタ
をダイレクト接続で製作しています。また、ケージに基板のフィルターボードを固定するピンはロック
部分がバラバラになっていましたので、国産のカラーブッシュで固定しています。




供給電圧に異常が無いと言う事は、基板のどこかの部位で微妙な電圧ドリフトが起こっているのか?そ
こでフィルターボードに電解コンデンサと抵抗を付けてみます。基板近くに付ける事により少しは安定
するかも。それで起動すると、時間が経ってもノイズが出なくなりました。良く分かりませんがハイス
コアも記録されています。




ム!こんな簡単な事で直ったのなら、これはラッキーだ。それで暫くプレイしていたのですが、基板が
熱い。古い基板だし、熱もノイズの原因かも。熱いのは基板端のROMが並んでいる部分と、基板の中央
辺り。まあどの部品が熱いかまでは特定していない。対策としてファンを付けます。こう言う時ケージ
があると便利。それでファンを回すと基板の温度はかなり下がりました。これは効果がありそう。




その後ですがノイズは全く発生しておりません。またハイスコア記録の方ですが、あれから3位に入り記
録対象になりました。それで一度電源を切って記録されるか確かめたのですが、きちんと記録されてい
ました。うむ、何か知らんが上手く動作している。よかったよかった。さて、話は変わってアイ・ロボ
ットの方向入力はアナログレバーです。フードファイトの時アイ・ロボットのアナログレバー(ホール
エフェクトレバー)で操作してみましたが、逆はどうでしょうか。フードファイトの時に互いに取り換
えが効く様に作っておきましたから、実験はすぐに出来ます。それで結果ですが何の問題も無く動作。
次にサンワ電子のホールエフェクトレバーJLMでもやってみたのですが、こちらも普通にプレイ出来ま
した。昔のアナログレバーはどれもレアですから、サンワのJLMが使えるのは心強いです。なおフード
ファイトのレバーは動作が重いのと、センター復帰があまり敏速ではありません。一方、サンワ電子の
はやたら軽いのと、ストロークが長いので焦ると入力を間違える。まあ両方とも慣れの問題なんだけど。




■ セガ CHIHIROの立ち上がり不良の対策

主催者宅ではNAOMI2、TYPE-X及びX2、HIKARU、CHIHIROは部屋に常時出ており、いつでも起動確
認が出来る様にしてあります。理由はこいつらは知らん間に自然死している事があるためで、ゲームをプ
レイしなくても1~2か月に一度は起動確認をしているのです。NAOMI2の場合はマザーは何ともなくても
DIMMボードがダメになっていましたし、HIKARUは別のコーナーSEGA HIKARU基板でさんざん書いて
いますが、マザー、ROM共に知らん間に壊れていました。あとPC系もハードディスクとかあるし、従来
の基板より注意を要すると思うので起動対象にしているのです。そんな中、CHIHIROは常に安定動作し
ていました。なので「コイツは丈夫やのう」。と思っていたのですが、最近になって何だか不安定になっ
てきました。




不安定要因とは、基板を立ち上げてもGDがいつまで経っても動作しないのです。不具合が出た当初は
「GDドライブがダメなのか?」と思っていました。起動しない状態が3度ぐらい続いたので、他のGD
ドライブで起動実験をしようと思い立ちました。ですがCHIHIRO本体を一発どついてから再度電源を
入れると立ち上がる事を発見。そうなるとGDドライブでは無い気がします。接触不良なら一度分解し
て再度組み直せば直りそうな気がします。それで各基板の結合を解いていきます。




それで再度組み立てたのですが・・・。今度はまるで起動しません。うおおお!さっきより悪くなっ
たッ!思わず声を上げてしまった。なんか知らんがもう一度分解して組み直します。すると・・・。
今度はCHIHIROの起動音は鳴るが画面が出ない!よう分からん。起動音が鳴ると言う事は画面が出
ないだけで実はゲームは立ち上がっているのかも?そう思い5分ぐらいそのまま待ってみましたが、
ゲームの音は何も出ず。やはりゲームは立ち上がっていない様だ。また分解をしますが、今度は
CHIHIROマザー本体をケースから取り出してよく見ます。すると怪しい部分が。基板表面が腐食し
ています。コンデンサが液漏れしているのです。辺り一面が汚れていましたが、具合が悪いのは下の
写真右のコンデンサのみでした。なら、これを交換するか、と思ったのですが印字が消えて定格が良
く分かりません。光にかざしてみると5V1Fと読めましたので大容量キャパシタっぽい。




キャパシタを外して掃除をします。ですが1Fのキャパシタは持っていません。そこで基板からリード
線を出しておき、後で入手したら付ける事にします。下の写真右はCPU周りです。この部分のコンデ
ンサも要注意らしいのですが、特に悪くはなさそうなのでそのままにしています。




キャパシタは無いのでとりあえず無しのまま起動してみます。すると、モニターのLEDが赤から緑に。
映像信号は出ているっぽい。しかしまだ映らず。もう一度分解します。CHIHIROマザー上の基板にも
キャパシタが付いていますのでこちらもチェックしてみます。しかしこっちは裏側のリチウム電池交
換時の記憶保持用っぽく、今回の案件には関係なさそうなのでそのままにしました。




とりあえずもう一回組み立てます。ちょっとでも気になる部分に気付くと、分解、チェック、組み立て
を行っています。そうこうするうちに画面が出ました。ドライブも起動しだしました。組み方が悪く、
接触が悪かったのかなあ。と思っていたのですが、ふと画面を見るとエラー51で止まっています。もう
一度起動し直しましたが、やはりエラー51。CHIHIROのエラー51はモニター周波数15khz専用エラーで
す。CHIHIROに15khz専用ゲームとか無いだろ、と思いながらもう一度ばらいた上、上記キャパシタを
一度ショートさせてから起動したら今度こそ正常に立ち上がりました。・・・今回の起動不良は各ユニ
ット基板の接触不良しか考えられません。CHIHIROの組み方ですが、下のマザーから順に組んでいく
と、どうもまずい様です。これは各ユニットが沢山のネジで個々に固定されているためで、単に下から
積み上げて固定すると歪んでしまうと思われます。主催者お勧めの組み方は、まずDIMMボードと下の
基板(鉄板付き)を固定します。次にマザーとマザー上基板を固定、その後VGAのDサブを固定、次に
フィルターボード(下の写真右)を固定、最後にDIMM付き鉄板を固定します。




主催者のCHIHIROはこれで安定して動作しています。ただこのCHIHIROはTYPE1ですから、TYPE3
のCHIHIROには当てはまらないのだけれど。

■

さて、上記修理から一週間ほど経ってCHIHIROを接続、起動実験をしてみました。すると立ち上がり
ません・・・。ああ、やっぱり直っとらんのか。ここで一発どつくと立ち上がるのも変わらずです。
上の写真でドライバーの左に緑のLEDが見えますが、立ち上がらない時はこれが光らないのです。シ
ョックを与えると、これが光り出し起動するのです。・・・その時、電源ケーブルを触ると緑のLED
が光るのを見ました。ひょっとして電源ケーブルの不具合なのか?そういや以前、電源ケーブルが熱
を持っていた事があった。しかしCHIHIROの電源用VLコネクタの横にある受電LEDは普通に点灯し
ているし、CHIHIRO以外の基板(NAOMI、HIKARU)ではこの様な問題は発生しておりません。
ですが電源コネクタの異常が疑われるからには交換します。交換するのは電源ユニットから出ている
8ピンのVLコネクタ。それでコンタクトピンを新たにカシメ直し、ハウジングも新品にしたところ、
今のところ起動不良は出なくなりました。・・・以前アフターバーナーⅡの修理でやった、起動時に
電圧の微妙な不具合があると音声CPUが起動しなくなる問題と同系統なのか?上のアイ・ロボットで
もそうだが、電源の重要さを改めて思い知ったのでした。



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