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液晶付スーパーファミコン

■ 液晶付スーパーファミコンNo.1

液晶、スピーカー付き筐体のSFCバージョンです。これはリクエストで製作したものです。
SFCの場合、FCよりやや面倒です。コントローラーが差し込み式なので、FCの時の様に
ケースに穴を開けてコントローラーのコードを通すだけの様に行かないとか、カセット
スロットが基板のほぼ中心にあるため、液晶とカセット差込み口のセッティングの方法を
考える必要があります。



ただ、SFCは元からRGB出力がありますので、ビデオコンバーター無しで液晶に接続
できる点は楽。液晶の取り付け方はFCの時と同じスタイルで考える事にしました。
その場合、ソフトはFCの時の様に後側にセットしなければなりませんので、カセット用
コネクタを配線で後側に延長します。写真左は液晶の配線を行ったところ。写真右は
バラバラ状態で動作確認を行っているところです。



装置のサイズが分かったので筐体の製作にかかります。基本となる部分は液晶取付け部です。



完成!FCの時より筐体の高さが少し高くなりました。電源も内蔵で使いやすいマシンです。





■ 液晶付スーパーファミコンNo.2

一体型SFC筐体の製作を再度受けた主催者は早速製作にかかりました。しかしここで気に
なる情報が入りました。一体型SFC筐体にスーパーマリオRPGをセットすると、起動から
数分で止まってしまうと言う情報です。今回はこの症状の検証も含めて製作にかかります。

製作はまず筐体の加工から入ります。電子回路部分は夜でも加工できますが、筐体は
木工なので、晴れた日中に行う必要があります。そのため優先的に行っておきます。



次は内蔵するSFC基板。なるべく小型にまとめる為、使用しないパーツは取り外します。
更にカセットが刺さるコネクタも後ろにずらすため一旦取り外し、リード線で延長します。

まずは写真の状態で動作確認を行います。カセットコネクタの両サイド部分の配線はまだ
ありませんが、この部分を使用しないソフトでとりあえず動作を確認してから、両サイドの
配線をすることにします。



動作確認が取れたら、ここで両サイドの配線を行い、スーパーマリオRPGを接続、起動
します。スーパーマリオRPGは両サイドの端子を使用するカセットです。結果は・・・
すぐに画面がブラックアウト。う~む。基板、ソフト共に異常は無い様なのだが・・・。

うなっていてもしょうがないので、とりあえず対策を考えねば。両サイドの端子を使用する
ソフトが対象なので、この部分が影響していると考えるのが普通です。まずはこの線を横
に広げ、中央の配線から離してみました。するとすぐにブラックアウトしていた画面が数分
動作する様になりました。効果はある様ですが数分では話になりません。そこで次は広げ
た線をシールド線に交換してみました。左側の白い線です。



シールド線の効果は、ある様な無い様な・・。まあ、あった方がいいかも知れない程度でした。

次に思ったのは、カセットへの電源供給です。ブラックアウトすると、リセットボタンの効きも悪
くなり、動作そのものが不安定な感じです。電源供給は基板上のレギュレーターICが行って
います。本来レギュレーターICには大きな放熱板が付きますが、実験時に大きな放熱板があ
ると不用意に配線が触れ、ショートの原因になるので付けて無かったのです。ただしその時は
ICの温度がものすごく熱くなります。そうなると不安定さが増します。そこで本来の様に放熱器
を付けてみたところ、安定度が少し増しました。電源の安定度もブラックアウトに関係している
様なので、カセットへの電源供給をより安定化させるため、コネクタの電源供給部に電解コン
デンサを付けてみたところ、ものすごく安定しました。



ものすごく安定したと言いましても、1~2時間でブラックアウトは起こります。そこでもう一度
考えてみます。初期のSFC基板には基板の上下にシールド鉄板が付いていました。しかし
後期型では上部のCPU回りに付いているだけです。理由は後期型の基板下部にはシールド
がプリントパターンで作られているので、わざわざ鉄板で作る必要が無くなったからと思われ
ます。今回使用している基板もシールドパターンがあるタイプなのですが、より安定化させる
ため筐体底板のアルミ板と、カセットコネクタの金属部を基板のGNDパターンに接続してみ
たところ効果はテキメン、一晩中動かしてもブラックアウトしなくなりました。

下はスーパーマリオRPGのカセット基板の写真です。両サイドの端子を使っていると言いまし
ても、片方の部分、それも裏表合わせて2本しか使っていません。写真の裏側にもう一本走っ
ています。なお、カセットのケースにはSFC本体側コネクタの金属部に導通させる接点が付い
ています。この端子はバックアップ電池などのGNDにつながっていますが、ここを経由しなくて
も接続端子できちんとGNDとつながっています。より安定化させるための対策でしょうか。



いよいよ最終組み込みです。線の数が多く、しかもノイズなどを考慮して配線は全体的に
短めにしましたので、組み込み時には断線や挟み込みの無い様、注意しながら行います。



ようやく完成!これで安心してスーパーマリオRPGがプレイできます。





液晶付スーパーファミコントップ