新方式でサムトップレバーとループレバーを製作
新方式サムトップレバーの製作
過去に
ジョイスティックレバー比べでサムトップレバー(通称アサルトレバー)を作りま
した。今回は新方式でサムトップレバーを作ってみます。使用するのはセイミツのLSX-57。
このレバーは本来ハンドルグリップを取り付ける仕様らしく、レバーシャフトが回転防止
かつ、長めになっています。長いシャフトに円筒形のグリップを付けて、更に先端にボタン
スイッチを付ければサムトップレバーが作れそう。
問題は先端のスイッチをどう付けるか。以前は母体にLS-32を使い、シャフトに貫通穴を開
けてロッドを通し、レバー下部に取り付けたスイッチを動作させていました。これはオリジ
ジナルもこうなっています。しかし今回使用するレバーはシャフトが長く、これを貫通させ
るのは大変そう。しかもシャフトの中心にスイッチ操作用のロッドが通ると、グリップ取付
用と思われる2つの穴は使用できなくなってしまいます。そこで今回はスイッチ自体をグリ
ップの先端に付ける方向で考えます。
グリップの素材は前回と同じくステンレスパイプを使います。ステンレスは加工が大変です
が、耐久性とかサビないとかを考慮するとやはり外せません。問題はそこの先端にスイッチ
をどうやって取り付けるか。スイッチ本体の全長が長いものは、結果的にグリップ全体が長
くなって今一だし、スイッチの固定がナット止めの物はナットをどうやって締めるのかが問
題になります。そこで試しにあてがってみたのが筐体のサービススイッチに使われるやつで
はめ込み式のもの。
見たところ悪くはなさそう。全長も短め。ただ直径が僅かに(0.5㎜くらい)太い。ううむ。
この部分は一旦保留にして他の加工を進めます。加工で一番のポイントとなるのはトップボ
タンからの配線をどう取り出すか。配線が外部からブラブラ見えるのは外観、耐久性の面か
らも良くありません。ここはシャフトにミゾを切って、そこに線を這わしシャフトカバーを
被せる構造にします。下の写真右はシャフトにフライスで溝を切っているところ。中と左は
加工後と加工前。
パーツ箱を探したらトップボタンに使えそうなスイッチを見つけました(下の写真左の上側
のスイッチ)。こちらは古い筐体から外した物で、逆に緩かった。緩いのはゴム系ボンドで
止めればいいか、と思ったのですが、このスイッチは既に中止品らしく入手は出来ない様で
す。手持ちは1個しかないし、残念ながら諦めました。
シャフトに溝が切れたのでシャフトカバー用のステンレスパイプを準備、これの側面に穴を
開けます。穴はシャフトに開いているグリップ取付用の穴に合わせるのですが、中々難しい。
おおよその位置に開けたら、ヤスリで穴位置を修正して大きなドリルで広げるのですが、ス
テンレスなので穴位置修正が硬くて大変。続けてグリップ用のパイプを加工します。切り出
した後、シャフトカバーに開けた穴に会う様に側面に穴をあけます。
シャフトの穴とシャフトカバーを貫通するスペーサーを製作します。スペーサーに3㎜のネジ
穴を切って、ネジでグリップを固定する訳です。下の写真右は仮組みした物を真上から見たと
ころ。シャフトカバーとグリップの間にはウレタンワッシャーを付けてグリップがガタつかな
い様にしています。
金属加工が終わりました。シャフトに配線を通して再度組み立てます。グリップの固定には
貴重なマイナスネジを使用してカッコ良く決めます。さて、最後まで保留にしたトップボタン
ですが、上の方で使ったやつで行きます。もうこれ以上ピッタリのがなさそうなのと、サイズ
が0.5㎜でかいと言っても全周ではなく固定の爪がある部分だけなので、この部分をヤスリで
削ります。その代わり容易に飛び出さない様にゴム系ボンドを付けておきました。
完成しました。レバーが元々グリップ取付け前提と言う事もあり、固めの操作感なのですが
それがいい感じです。トップボタンもストロークが良くこのレバーに合っています。
新方式ループレバーの製作
ループレバーも今まで結構な数を作りましたが、いずれも通常のレバー(LS-32とかLS-56)
にロータリースイッチを付けた物でした。実際これで問題なくプレイ出来ます。しかし手で
ゆっくりと動作を確かめると、横方向に入った時に操作ノブが回転しようとする(ねじれる)
のが分かります。これは社外メーカー製のループレバーでも同様です。下の図が純正品との
違いを示した物です。右が純正品ですが、自作品とか社外品はシャフトの支点とロータリー
スイッチの距離Aが離れています。これにより横に入るとシャフトが少しねじれるのです。
ただ実際のプレイでは操作ノブを握りっぱなしではありませんから、そうそう問題にはなら
ないし、レバーの取り付け方向を最も違和感のない向きにするとか、回転止め金具のクリア
ランスを広めにとるとかすれば更に気になりません。

しかし回転止め金具からくるシャフトのねじれがあるという事自体が気になります。そこで
過去にレバーを横に入れてもシャフトがねじれないメカを作った事があります。横に入れた
時、回転止めのピンがスイングしてシャフトがねじれないと言う物でした。これは上手く動
作してシャフトのねじれは出なくなりましたが、可動メカが増えてガシャガシャうるさいし
その分耐久性もなさそう。これは1台作っただけで終わりました。
やはり本来の解決策であるAの距離が短いメカを考えます。メカはLS-32とLS-56両方で考え
ます。Aの距離を短くするためにはシャフト軸受けの下に付いているマイクロスイッチを上
に持ってくるしかありません。適当にイラストを描いてみましたが、出来そうではあります。

まずはLS-32で考えます。マイクロスイッチを上に持っていくにはスイッチ用の取付鉄板を新た
に作り、シャフトもかさ上げする必要があります。下の写真左はシャフトの軸受けの上に自作
した取り付け鉄板を載せ、マイクロスイッチを置いたところ。写真中はマイクロスイッチの上に
8方向ガイドの鉄板を置いたところ。写真右は裏側から見たところ。早速操作したところ、シャ
フト、マイクロスイッチ共に上手く動作しました。後はシャフト軸受け(青いパーツ)の裏の
出っ張りをカット、更にパネルに取り付けるためのベース鉄板を製作すればOKとなりますが、
パネル上に出るシャフトの長さが短く、ベース鉄板はギリギリまで低くする必要がありそう。

そこでふと思いました。青いパーツにそのままマイクロスイッチを取り付け、シャフトのみ逆
に付けても良いのでは?それでやってみたのが下の写真。

それで操作してみるとリミットスイッチの動作はスムーズ、しかもレバー本体は薄く仕上がり、
おまけにスイッチ取り付け鉄板の製作も必要なし。シャフトも長く出ています。こりゃええわ~
もうこちらの方法一択です。それで続けてベース鉄板の製作に入ります。ベース鉄板は強度を考
えてレバー下部から支えます。ロータリースイッチの回転止めもこの鉄板から出します。下の写
真右はレバーを取り付けたところ

ロータリースイッチの回転止め金具を作ります。材質は厚さ2㎜のステンレス。次にシャフトと
ロータリースイッチにネジを切って組付け。ここでレバーパッキン(シャフト根元の黒いプラ)
と8角ノブを製作。

最後の加工、ロータリースイッチの配線を行ってついに完成。早速操作したところ、操作感は
オリジナルとほぼ同じ。メカの構成がオリジナルと同様ですからね。

最後に製作難易度ですが今回の方が手間がかかります。ロータリースイッチの部分とか8角ノブ
とか面倒な部分はほぼ共通なのですが、取り付け用のベース鉄板の分だけ手間が増えました。

当方は自作ループレバーで怒、怒号層圏、バミューダトライアングル、S.A.R.、ヘビーバレル、
ミッドナイトレジスタンスをプレイしたことがありますが、SNKのゲバラとバトルフィールドは
自作品(と言うか非純正品)のループレバーではエラーになると聞いたことがあります。対応策
を考えた事もありますが、ゲーム基板を持っておらず実証出来ないので未実行です。
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