写真機
ここではスチームパンクインテリアに似合う写真機を紹介します。
写真機も蓄音機と同じで、古いものでも実用的に使っている人が多い分野です。
スーパーイコンタ
携帯時はたたまれており、撮影時にはボタンを押すとレンズが飛び出し撮影可能になることから、
”スプリングカメラ”と呼ばれるタイプのカメラです。古いカメラですが2重像合致式の距離計が
付いており、それによりピント合わせが出来ます。蛇腹を支えるタスキの形など、最も均整が取れた
スタイルだと思っています。フィルムはブローニーフィルム120を使用。現在でも使用可能です。
フィルムサイズが大きいので、ものすごく高精細な写真が撮れます。以前記念写真を撮ったところ、
履いていたジーンズのボロいところが実にクリアに再現されて参りました。
ステレオリアリスト
35mmフィルムを使うステレオカメラです。ステレオカメラとは、目の間隔だけ離した同じ画像を
同時に2枚撮るカメラです。撮った写真を、それぞれの目で見ると立体的に見えるわけです。
この手の立体画像の嗜好は古く、1838年頃には既にあったそうです。もちろんこの頃は
写真ではなく、絵画だったそうですが。その後35mmフィルムを使うカメラが一般化して、誰でも
気軽に写真が撮れる様になると、次は3D画像だ!と、言うわけでステレオカメラが登場しました。
ステレオリアリストは、その後”リアリストサイズ”と言う基本フォーマットになったカメラです。
3D画像のブームが繰り返し来るのは歴史上分かっているのですが、残念ながら定着したことが
ありません。現在の映画及びTV、またはゲームなどの3Dは定着するのか興味深いですね。
組み立て暗箱
最もスチームパンク的なカメラと言えばこのカメラ。通称”組み立て暗箱”と呼ばれるものです。
名前の由来ですが、撮影場所で組み立て、撮影出来ることからこの様に呼ばれるようです。
このカメラの先端には何やら四角い箱が付いています。これは実はシャッター。古いカメラの
場合、カメラ本体及びレンズのどちらにもシャッターが無い事があって、レンズの前に後付で
シャッターを付けて使いました。全体的な雰囲気と相まって、このシャッターが不思議な装置と
言う感覚を引き出していると思うのですがいかがでしょうか。
カメラの組み立てです。畳まれた状態から後側を起こします。次にレンズボードを
起こしてレンズを取り付けます。この後、専用三脚を取り付けます。
カメラの後側に見えるのはピントグラス。ここに映る画像で、ピント合わせと構図を確認します。
実際に屋外で撮影する時には、黒い布をかぶって認識性を上げます。右側の写真は実際に
ピントグラスに映った映像です。上下左右が逆になっています。かなりクリアに見えます。
この後、フィルムホルダーをセットして撮影に入ります。
このカメラには専用の発光機(フラッシュ)もあります。フラッシュは日本語では閃光なので正確には
”閃光器”と言うのが正しい言い方ですね。使い方は・・・。閃光器のお皿をカパッとあけ、
後ろのネジ(ゼンマイ)を巻きます。お皿にマグネシウムの粉(閃光粉と呼ばれていた)を盛り、
カメラのシャッターを開放、その隙に閃光器のボタンを押します。ゼンマイでフリントから火花がでて、
閃光粉に引火、発光します。そしてカメラのシャッターを閉じます。もちろん被撮影者はその間動いては
いけません。発光がすなわち燃焼なので、燃焼時の音や燃焼後の灰の落下もすごかったそうです。
チャップリンか何かの古~い映画で使用するのを見たような気がします。
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